🌃星空ナウ(2025年1月)
2024.12.30|

*******************************

星空ナウ(20251)

*******************************

◆新春の空、日が沈むと一番星は南西の空高く宵の明星・金星が輝きを増してビックリするほどの明るさです。南東には二番星木星も見えて、さらに赤い輝きの火星も東の空に昇ってきます。これらの惑星に加えて、明るい星の多い冬の星座も見頃を迎え、夜空はとてもにぎやかです。三大流星群の一つであるしぶんぎ座流星群の極大は14日未明が観望のチャンスとなります。中旬には金星と土星が近づく様子を観察することができます。火星が112日に地球に最接近します。116日には衝となり、ほぼ一晩中好条件で観察できる好機が約2年ぶりに訪れます。風邪をひかないようにしっかり防寒をして澄んだ冬の星空を楽しみましょう。

◆昨年秋に見られた紫金山アトラス彗星に続き、別のアトラス彗星が13日太陽に極めて近づき朝夕薄明の低空に数日間ギリギリ見られる可能性があります。

14日未明、四分儀座流星群がピークを迎えます。8月のペルセウス群、12月のふたご群と合わせて3大流星群と呼ばれ、例年活発な流れ星が見られます。輻射点が夜半に昇るため明け方がチャンス。今年は月が無く、正月休みで夜空が澄む為、暗い流れ星まで数えられる好条件となります。1時間に3040個程見られるでしょう。

およそ80年の周期で爆発して2等星ほどに明るくなると予想されている「かんむり座の再帰新星T星」ですが、昨年から特に変化なく、現在は明け方の東に見え始めています。爆発し明るい時期は1週間ほどと考えられるため、明け方に見えるこの時期に爆発すると観察が厳しいですね。今回は爆発周期が少し伸びているようです。

0104日 四分儀座流星群 (夜半から未明、1時間30個程度の流星、月明なし好条件)

0105日  小寒(しょうかん)  (二十四節季・氷が張り、寒さが次第に厳しくなっていく頃)

0107日  上弦の月    (夕方南の中天に見える半月、欠け側にクレーター綺麗)

0111日  ISSきぼう   (△18:16見え始め〜南東仰角28°18:19東南東に消える)

0112日 火星小接近   (22ヶ月で起こる火星の接近、今回と次回は小接近で見かけ小さい)

0112日  ISSきぼう   (△西南西18:03見え始め〜西仰角28° 18:05に消える)

01月13日 アトラス彗星太陽最接近 (彗星が太陽に極端に接近、朝夕の短時間薄明中にギリギリ見られる)

0113日  ISSきぼう   (◎南西18:14見え始め〜天頂80°〜北東18:18に消える)

0114日  満月()               (日没時東におぼんのような月、月あかりで星空が見にくい)

0115日  ISSきぼう   (〇北西18:12西見え始め〜北西27°〜北北東18:16に消える)

0116日  火星が衝   (太陽と真反対の位置にくる為一晩中見え観望のチャンス)

0120日  大寒(だいかん)(二十四節季・北国に積雪、季節風強く一年中でいちばん寒い頃)

0122日  下弦の月    (未明に南に見える左半月、朝西空に白い残り月)

0129日  新月()              (月と太陽が見かけ重なる。月明なく星がよく見える。)

ISSきぼう」国際宇宙ステーションは、大阪から見やすい夕方のチャンスのみ記載しました。今月は1115日が見やすいチャンス。明るい星が音もなく移動していくように条件により35分間見えます。コツをつかめばスマホの静止画や動画で撮影可能です。・◎高度あり見え方絶好・まずまず・低く見ずらいが視界が地平まで開けた場所なら見えるかも。

また別に、スターリング衛星が打ち上げのタイミングで夕方よく見られているようです。2等星くらいの人工衛星が1020個・・と連なって行列飛行する様子は必見です。

星空の図:国立天文台HPより(大阪の夜空もほぼ同じです)木星、火星等は星座間を動きます。

12月8日夕刻の土星食(予報)
2024.12.3|

12月8日夕刻にある土星食の予報です。(見かけ月の上端を土星が掠めるように隠れます)

大阪では18時21分頃に潜入(隠れ始め)が起こり、土星は月に隠されて一時的に見えなくなり

その後18時47分頃に右手月の明るい縁から出現します。(土星は誇張して大きく描いています)

今回の食は大阪等太平洋側では、土星が月の上部(北側)を掠めるように26分間程度隠れます。

北海道や日本海側では隠れず通過するのみで、一部「限界線食」という珍しい現象が起こります。

観測ポイントによって土星の一部が隠れながらスレスレ通過ということも。

潜入18:21頃                       出現18:47頃

月が土星の手前にあることと、月がどんどん動いていることの証明です。土星が動いて隠れるように感じられますが、

実は月が動いて土星を隠すのです。

 

※上図は「IステラHD」を用いて作成しました。

🌠星空ナウ(2024年12月)
2024.11.30|

*******************************

星空ナウ(202412)

*******************************

◆一番日の暮れが早いこの時期、日が沈むと一番星は南西の空に宵の明星・金星が輝きを増してビックリするほどの明るさです。南に土星、東には木星も見えてきます。さらに夜半には赤い輝きの火星も昇ってきます。これらの惑星に加えて、明るい星の多い冬の星座も見頃を迎え、夜空はとてもにぎやかです。

ふたご座流星群は14日が極大。翌日に満月を控えてほぼ一晩明るい月が輝き、条件はよくありませんが、三大流星群のひとつでたくさんの流れ星に期待しましょう。

さらに、8日夕刻には土星食、25日未明にはスピカの食(大阪潜入03:11・出現04:14)という、月が天体を隠す現象が続けて起こります。21日に冬至を迎え夜の時間が長い時期、季節風が吹き始め夜空も澄んできれいな星空が楽しめます。風邪をひかないようにしっかり防寒を。

 

121314日未明、ふたご座流星群がピークを迎えます。8月のペルセウス群、1月の四分儀群と合わせて3大流星群と呼ばれ例年活発な流れ星が見られます。輻射点がふたご座にあるため一晩中見られますが今年は満月に近く夜空が明るいため条件があまり良くありません。1時間に4050個程見られるでしょう。

 

今年、およそ80年の周期で爆発して2等星ほどに明るくなると予想されている「かんむり座の再帰新星T星」ですが、特に変化なく西空に低くなり見えなくなり、今後は明け方未明の東に低く見え始めています。爆発し明るい時期は数日から1週間ほどと考えられるため、明け方に低く見にくいこの時期に爆発すると少し残念ですね。

1201日  新月()              (月と太陽が見かけ重なる。月明なく星がよく見える。)

1202日  ISSきぼう   (◎西北18:04見え始め〜北東仰角51°17:21東に消える)

1203日  ISSきぼう   (△北北西17:16見え始め〜北東仰角32° 18:45に消える)

1204日  ISSきぼう   (○西北西18:04見え始め〜南西42°〜南東18:09に消える)

1205日  ISSきぼう   (◎北西17:15見え始め〜天頂仰角81°〜南東17:21に消える)

1207日  大雪(たいせつ)   (二十四節季・本格的に冬が到来、山々は雪に覆われる頃)

1207日  ISSきぼう   (△西17:15見え始め〜南西仰角24°〜南東17:20に消える)

1208日  土星食    (半月前の月が土星を隠します。大阪潜入18:21出現18:47)

1209日  上弦の月    (夕方南の中天に見える半月、欠け側にクレーター綺麗)

1213/14日ふたご座流星群  (夜半から未明、1時間30個程度の流星、月明あり)

1215日  満月()               (日没時東におぼんのような月、月あかりで星空が見にくい)

1221日  冬至(とうじ)  (二十四節季・一年で一番昼が短く、夜の時間が長くなる日)

1223日  下弦の月    (未明に南に見える左半月、朝西空に白い残り月)

1224日  スピカの食   (未明に下弦後の月におとめ座の主星スピカが隠されます)

ISSきぼう」国際宇宙ステーションは、大阪から見やすい夕方のチャンスのみ記載しました。今月は27日が見やすいチャンス。明るい星が音もなく移動していくように条件により35分間見えます。コツをつかめばスマホの静止画や動画で撮影可能です。・◎高度あり見え方絶好・まずまず・低く見ずらいが視界が地平まで開けた場所なら見えるかも。

また別に、スターリング衛星が打ち上げのタイミングで夕方よく見られているようです。2等星くらいの人工衛星が1020個・・と連なって行列飛行する様子は必見です。

星空の図:国立天文台HPより(大阪の夜空もほぼ同じです)

無数の星の中を遠ざかる紫金山・アトラス彗星
2024.11.4|/ 願立寺日記

114日夕刻、紫金山・アトラス彗星を見るため奈良の山中、室生へ出かけました。暗い空で見る機会に恵まれずやっと薄明なし月なし光害少ない条件が揃いました。彗星は次第に遠ざかっているため、肉眼では見えなくなりました。双眼鏡で頭部が6等星なみの明るさ、短い淡い尾が分かりました。日に日に暗くなって尾も一時の明るさは無くなりましたが望遠鏡で写した画像ではまだまだ立派なほうき星です。天の川に入ってバックの星が賑やかになった中、去り行く彗星を見るのもオツなものです。

望遠鏡で写した紫金山・アトラス彗星

室生観測所からの夕方の西空です。曇っていたのに急に晴れ上がりました。金星と三ヶ日月が分かりますか?この後、彗星や星々が見え始めてくるところです。

帰る時山道を横切る鹿の群れです。付近の農家の方は鹿害で手をやいておられるようです。10頭程の群れで車のライトに立ち止まりました。見た目は可愛いのですが・・

🌠星空ナウ(2024年11月)
2024.10.29|

*******************************

星空ナウ(202411)

*******************************

日の入りの時刻が一段と早くなり、夜が長く感じられるようになります。夕焼けが終わると南西の空 には金星が一段と輝きを増し、日がたつにつれ高度が高くなってみやすくなってきます。宵の南の空みずがめ座には土星、そして東の空、冬の星座に混じって木星が昇ってきます。さらに木星が空高くなる真夜中頃には、東の空に火星も見えてきますので、この秋は天体望遠鏡を使って惑星たちを観望するチャンスです。まだ寒さもそれ程でない時期、各地で天体観望会が催される事があればぜひ参加してみましょう。

1118日未明、有名なしし座流星群があります。約33年周期で流星雨と呼ばれる数えきれない流れ星が見られ、住職も1966年と2001年に体験し感動したのを覚えています。最近は低調な活動で1時間に56個程見られる程度です。

今年、およそ80年の周期で爆発して2等星ほどに明るくなると予想されている「かんむり座の再帰新星T星」ですが、特に変化なく西空に低くなって見えなくなりそうです。残念。

10月中旬、紫金山アトラス彗星が夕方の西空に肉眼で見られました。大阪の空で肉眼で見られたのは1997年に明るくなったヘールボップ彗星以来17年ぶりでした。皆さんはご覧になったでしょうか。天気に恵まれずチャンスは数日でした。まさに「彗星のように現れ、彗星のように去って行く」の言葉通り、今ではすっかり暗くなって遠いとおい宇宙に帰っていきました。

別のアトラス彗星は28日に極端に太陽に近づき壊れて消滅したようです。ギリシャ神話の「イカロスの翼」の話を思い浮べますね。

1101日  新月()              (月と太陽が見かけ重なる。月明なく闇夜に星がよく見える。)

1105日 おうし座南流星群(一晩中、1時間2個程度の流星、月条件良、ゆっくり流れる)

1107日  立冬(りっとう)   (二十四節季・冬の始まり、北国から雪の便りが来る頃)

1109日  上弦の月    (夕方南の中天に見える半月、欠け側にクレーター綺麗)

1112日  ISSきぼう   (△南17:57見え始め〜南東仰角25°18:00東に消える)

1112日 おうし座北流星群(一晩中、1時間2個程度の流星、月条件悪、ゆっくり流れる)

1113日  ISSきぼう   (○西南西18:43見え始め〜西仰角45° 18:45に消える)

1114日  ISSきぼう   (◎南西17:52見え始め〜天頂仰角81°〜北東17:57に消える)

1115日  ISSきぼう   (△西北西18:39見え始め〜北西仰角27°18:42に消える)

1116日  ISSきぼう   (○西17:48見え始め〜北北西仰角33°〜北東17:53に消える)

1116日  満月()               (日没時東におぼんのような月、月あかりで星空が見にくい)

1117/18日しし座流星群  (夜半から未明、1時間5個程度の流星、まれに流星雨)

1122日  小雪(しょうせつ)  (二十四節季・寒くなり始め雪が降り始める頃)

1123日  下弦の月    (未明に南に見える左半月、朝西空に白い残り月)

ISSきぼう」国際宇宙ステーションは、大阪から見やすい夕方のチャンスのみ記載しました。今月は1216日が見やすいチャンス。明るい星が音もなく移動していくように条件により35分間見えます。コツをつかめばスマホの静止画や動画で撮影可能です。・◎高度あり見え方絶好・まずまず・低く見ずらいが視界が地平まで開けた場所なら見えるかも。

また別に、スターリング衛星が打ち上げのタイミングで夕方よく見られているようです。12等星くらいの人工衛星が1020個・・と連なって行列飛行する様子は必見です。

星空の図:国立天文台HPより(大阪の夜空もほぼ同じです)

「ほうき星」西空に高くなる
2024.10.13|/ 願立寺日記

西空にやって来た「ほうき星・紫金山・アトラス彗星」ですが、高くなって見やすくなりました。

お寺の近くでは秋祭りのだんじりの曳行の本番の夜です。太鼓と鐘、子ども達の賑やかな掛け声が響きます。

望遠鏡で拡大、接近前より広がった。

2024年10月13日午後5時55分

撮影は135mmの望遠レンズ、左の影は本堂大屋根、なんと、西面の鬼瓦も彗星を眺めてるようです。

この彗星は深宇宙、オールトの雲以遠から来たらしいことが分かっている。まさに一期一会の星です。

 

夕方に見え始めの「ほうき星」
2024.10.12|/ 願立寺日記

太陽に近づいて暫く見えなかったほうき星「紫金山・アトラス彗星」が西空低く見え始めました。

3cmの双眼鏡でも薄明の残る中、15分ほど見る事ができました。

2024年10月12日18:15  20cm反射望遠鏡(自坊観測室) ※上部の光は航空機

日没後の西空に見え始めた「ほうき星」まだ肉眼では微か双眼鏡で見えました。次第に沈んで15分ほどで見えなりました。左の暗い部分が本堂の大屋根

上弦の月
2024.10.11|/ 願立寺日記

上弦の月

空気が入れ替わり、朝夕は急に涼しくなって済んだ秋空になってきました。

天界は夕空の紫金山・アトラス彗星の話題になってきましたが、夕方のそらに上弦の月がきれいに見えていました。少し時間が経ってからの撮影で少し西に傾いた頃です。

ほうき星がやってくる!
2024.10.7|/ 願立寺日記

報恩講の案内の横に掲示しました。

三日月と金星、秋祭り提灯
2024.10.6|/ 願立寺日記

三日月と金星に秋祭りの提灯と太鼓楼が揃ったので無理やりくっつけました。

金星矢印です。分かりますか?なんとかギリギリ写っています。

明日は「お磨き奉仕」の日です。本堂内にシートを轢いて内陣真鍮仏具を全て下ろして準備完了です。

ほうき星「紫金山・アトラス彗星」がやってくる!(10月中旬)
2024.10.4|/ 願立寺日記

注目の「紫金山・アトラス彗星」は、20231月に発見された「ほうき星」で、太陽系から遥か彼方の深宇宙からやってきました。その後ゆっくり近づいてきて2024928日に太陽に最も接近しました。現在、太陽に近いため見る事はできませんが彗星の活動がピークを迎え明るくなっています。私たち地球への最接近は1013日、その頃から見える時間帯が夕方に変わり、日没後の西空低く見え始めます。

日がたつにつれ彗星は少しづつ暗くなりますが、見える高度が高くなり見やすくなってきます。彗星の明るさは、2等から3等級の肉眼で見える明るさが期待されています。

彗星のある低い空は、薄明や街明かりの影響を受け見るのは簡単ではありません。できれば双眼鏡などを使うとよりハッキリと見る事ができるでしょう。また西空の星は時間とともにどんどん低くなり、よく見えるのは短時間で注意が必要です。17日頃で午後8時には沈んでしまいます。南西の空に輝く「金星」などを目印にすると見つけ易いと思います。

肉眼で淡い尾を持つ「ほうき星」を見る確率は10年に1個程度と言われています。珍しい星を見るチャンスに挑戦してみましょう。

良く晴れた夕方、西空の見晴らしのよい場所が観察におすすめです。例えば「大正コミセンのヘリポートの広場」はいかがでしょう。山を越え天の川が見える暗い所で見れば、さらにバッチリで長い尾が見られます!

日の入り1時間後の彗星の見える位置(注意・日ごと位置が変わります)

彗星の位置図:国立天文台HPより

早朝の紫金山・アトラス彗星が見えました!
2024.10.1|/ 願立寺日記

朝方早く、東の空に昇ったばかりの紫金山・アトラス彗星です。

マスコミでも騒がれ始めましたが、まだ肉眼では周りの薄明に負けて見えません。双眼鏡を使ってやっと右上に微かな尾を引いているのが分かりました。彗星の明るさは2〜3等星くらい。これから詳しく調べてみます。久しぶりにしっかりと尾を伸ばした「ほうき星」です。

これから太陽に近づき、見えなくなって次の舞台は夕方です。西空に回ってどのくらい明るくなるかです。10月12〜25日ぐらいが本番、期待しましょう。

紫金山・アトラス彗星 2024年10月1日05時01分撮影 20cm反射800mm

超低空、昇ってきた彗星

東の空の様子、明るいのが月。彗星は月の右下山際(写ってません)

新月二日前、月齢28.0の月がよい目印になりました。地球照(影の部分)がうっすら見えています。

 

« 前のページへ 次のページへ »