第二回インド仏跡巡拝記③ ルンビニへ

ルンビニ

 釈尊涅槃の地クシナガラを巡拝したあと、私たちは釈尊の誕生地であるルンビニを訪れました。この聖地への旅は、シッダールタ太子がこの世に生を受けた処に触れることができる、まさに特別な体験でした。入場への長い通路には近くの林に住む、人馴れしたお猿さんが迎えてくれ餌をねだっていました。霧に包まれたルンビニ園は、世界から多くの巡礼者が参拝され、仏教的にも歴史的にも重要性を物語っている聖地となっていることを感じました。アショカ王の柱と碑文、古くから伝わる古代の遺跡を順に巡りながら、釈尊の教えの源に触れることができました。インド仏跡巡拝記を綴る上で、ルンビニへの旅は同行の皆さんに心に深い印象を残したようです。

 

ルンビニ園へ 通路に次々とお猿さんが

 

ルンビニ園 建物の右の柱がアショカ王柱 ガイドさんの解説を聞く

今日の太陽24.3/3
2024.3.3|/ 願立寺日記

幾つかの黒点が見られます。今年の大阪の冬は天気が安定しません。久しぶりの快晴日です。

 

2024.3/3. 15:17

🌠星空ナウ (2024年3月)
2024.2.29|

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星空ナウ(20243)

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昼の時間が長くなり、星が見え始める時刻も次第に遅くなっていく季節です。20日に春分を迎え夜と昼の長さが逆転し夏に向かい始めます。夕方、西の空に名残りの木星が見えていますが、宵の空に見られる時間がどんどん短くなってやがて太陽と合の時期を迎え、しばらく見えなくなってしまいます。

 

3月上旬〜中旬に周期が71年のポンスブルックス彗星が夕方西空低く5〜6等星の明るさになりますが一般にはとても淡く、見る事は難しいでしょう。水星が25日に東方最大離角となりこれも夕方西空に観望のチャンスです。また、25日の満月は半影月食の状態で東の空に昇ってきますが、いつもの満月より少し薄暗い程度で、はっきりと欠けるような月食ではないので変化はわかり難いでしょう。

 

現在、国際宇宙ステーションには日本人宇宙飛行士の古川さんが搭乗中ですが、この3月中に半年間の搭乗を終えて地球に帰還されるそうです。あと少しですが無事にお帰りください!

 

★3月9日に和歌山県串本の国内初民間ロケット発射場から第1号「カイロス」の発射が予定されています。成功しますように!

 

304日  下弦の月   (未明に南に見える左半月、朝西空に白い残り月)

305日 啓蟄(けいちつ) (二十四節季の一つ、寒さが緩み土の中から虫たちが動き出す頃)

309日 カイロス打上げ (串本から国内民間初ロケット「カイロス」打ち上げ予定)

310日   新月()            (月と太陽が見かけ重なる。闇夜になり星空観望チャンス)

313日  ISSきぼう  (19:08南西に見え始め〜南東仰角65°19:13東北東に消える)

314日  ISSきぼう  (△19:57西に見え始め〜仰角22°北北西消える、低い)

315日   ISSきぼう  (19:08西南西低空に見え始め〜北西35°19:15北北東に消える)

317日  ISSきぼう  (△19:10西北西見え始め〜19:14北仰角10°に消える、低い)

317日  上弦の月   (夕方南の中天に見える半月、欠け側にクレーター綺麗)

320日  春分(しゅんぶん)  (二十四節季の一つ、昼と夜の長さが同じになり春を分ける事)

325日  満月()          (日没時東におぼんのような月・半影月食)

3月31日  ISSきぼう  (◯19:11北北西見え始め〜北東仰角34°〜19:15東仰角22°に消える)

 

ISSきぼう」国際宇宙ステーションは、大阪から見やすい夕方のチャンスのみ記載しました。今月は1317日が見やすいチャンス。明るい星が音もなく移動していくように条件により35分間見えます。現在の周回ではほぼひと月半ごとにチャンスが訪れるようです。コツをつかめばスマホの静止画や動画で撮影可能です。・◎高度あり見え方絶好・まずまず・低く見ずらいが視界が地平まで開けた場所なら見えるかも。

また、別のスターリング衛星が打ち上げのタイミングで夕方よく見られているようです。12等星くらいの人工衛星が1020個・・と連なって行列飛行する様子は必見です。

 

 

星空の図:国立天文台HPより(大阪の夜空もほぼ同じです)

インド仏跡巡拝記② クシナガラから舎衛城・祇園精舎へ

第二回インド仏跡巡拝記②

 

クシナガラ・涅槃堂

広い敷地の中に涅槃堂があり、周辺を白い行者服を着た巡礼の人々が長い行列をくんで参拝されていました。堂内には大きな涅槃佛が安置され、熱心な仏教徒の方々が取り囲み、ある人はしゃがみ込みお経を称えておられました。私たちも立ち止まり合掌致しました。

 

 

 

祇園精舎・舎衛城

仏説阿弥陀経の始めに書かれている祇園精舎は霧に囲まれていました。お経には「千二百五〇人と倶なりき」と記されている釈尊説法の中心の場所で、小高くなったレンガ跡があり他国の巡拝者の後、同行の皆さんと登壇し皆でお経を勤めをしました。前回の霊鷲山での勤行と同じく、嘗てここでお釈迦様が阿難さんがそして舎利弗さん等が・・歩いておられたのかと想うと感無量の思いがありました。周辺一帯は発掘調査が進んで公園のように美しく整備されていました。

🌠星空ナウ(2024年2月)
2024.2.1|

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星空ナウ(20242)

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日没が少しずつ遅くなってきます。この時期、木星がとにかく明るく空高く見えています。そして南の空には冬の星座が見えています。オリオン座の三つ星を右上に伸ばすとおうし座のヒヤデス、そしてプレアデスの星団、反対に左下に伸ばせはおおいぬ座のシリウスに行きつきます。シリウスとオリオンのベテルギウス、こいぬ座のプロキオンを結ぶと綺麗な正三角形が完成し冬の大三角とよばれています。夜が更けると、冬の星座と入れ替わるように、春の星たちが東の空から次々と昇ってきますので季節の移り変わりを感じるこの頃です。

 

2月の満月は、2024年で地球から最も遠くで起こる満月ですので感のいい方ならいつもより小さく見えることがわかるかもしれません?(写真を撮って比べるとよく分かります)また、今年2024年はうるう年のため、2月の日数が平年よりも多くなって29日まであります。

 

203日  下弦の月   (未明に南に見える左半月、朝西空に白い残り月)

202日  ISSきぼう  (18:26北西に見え始め〜北北東仰角52°18:31東南東に消える)

203日 節分(せつぶん)   (雑節の一つ、各季節の始まりの前日のこと。豆まきの行事)

203日  ISSきぼう  (△19:16北に見え始め〜19:02西仰角18°に消える)

204日 立春(りっしゅん)   (二十四節季の一つ、暦の上で春が始まる日、雑節の起算日)

204日  アンタレスの食( 白昼、細い月が一等星アンタレスを隠す。大阪では見れない )

204日   ISSきぼう  (18:27北西低空に見え始め〜南西41°18:33南南東に消える)

206日  ISSきぼう  (△18:30西低空見え始め〜18:32南南西仰角10°に消える)

210日   新月()            (月と太陽が見かけ重なる。闇夜になり星空観望チャンス)

217日  上弦の月   (夕方南の中天に見える半月、欠け側にクレーター綺麗)

219日  雨水(うすい)  (二十四節季の一つ、降る雪が雨に変わり、雪解けが始まる頃)

224日  満月()          (日没時東におぼんのような月・遠地点近くにある為小さく見える)

 

ISSきぼう」国際宇宙ステーションは、大阪から見やすい夕方のチャンスのみ記載しました。今月は26日が見やすいチャンス。明るい星が音もなく移動していくように条件により35分間見えます。現在の周回ではほぼひと月半ごとにチャンスが訪れるようです。コツをつかめばスマホの静止画や動画で撮影可能です。・◎高度あり見え方絶好・まずまず・低く見ずらいが視界が地平まで開けた場所なら見えるかも。

また、別のスターリング衛星が打ち上げのタイミングで夕方よく見られているようです。12等星くらいの人工衛星が1020個・・と連なって行列飛行する様子は必見です。

 

星空の図:国立天文台HPより(大阪の夜空もほぼ同じです)

第2回インド仏跡巡拝記①

 

第二回インド仏跡巡拝記①

今回は、2024年1月20~27日の日程。前回訪れることができなかった釈尊の涅槃の地クシナガラと誕生地として有名なルンビニーの地を巡拝してきました。参加者はご門徒や住職を含め13名の参加でした。

関空から香港で乗継し、インドのデリーに深夜到着。外に出ると薄ら寒く日本の晩秋から初冬の雰囲気で霧か煙霧が濃く、晴れているのに夜空には月がぼんやり見える状態でした。

翌日、デリーから東北部の地方都市パドマに移動。前回はここから南下して王舎城へ向かった場所ですが今回は北へバス移動、ガンジス河を渡りクシナガラへと向かいました。道中バスの車窓からのインドの風景はあふれるような単車と車の洪水、街の喧騒、人々の生活感満載のまさしく「これがインド」の一言で紹介されるインドが変わらずそこにありました。

特に今回訪れた地域はインドの地方都市でいわば田舎です。道路がすべて生活道路で、道沿いには粗末なレンガ作りトタン屋根の家が延々と続き、家の前では焚火で暖をとりながら牛や羊と一緒に子どもたちが屈託なく遊んでいました。都会では一握りの大富豪がピカピカの生活をする反面、8~9割の大多数の人々が地方で貧しい暮らしを強いられている世相は2500年前の釈尊の時代から変わっていないような印象を持ちました。

今年の初星見 オリオン大星雲
2024.1.2|/ 願立寺日記

オリオン大星雲 撮影:2024.1/2 22:28  八尾の自坊にて

 

今年の初星見にオリオンの大星雲を撮りました。大晦日は時雨空でしたが元旦から回復し、二日の今日は暖かく穏やかな快晴となり久しぶりの星見です。大阪の光害の夜空ですから肉眼では2等星ぐらいしか見えないのですが、最近はデジタルと画像処理の技術が進んで、こんな天体写真が簡単に撮影できる時代になっています。驚きです。

 

天界はこの様に粛々と常時の如く刻が流れていますが、地上界は大変な災害、事故が新年早々に続きました。

1月1日元日午後4時過ぎ、最大震度7の能登地震が発生、大津波も日本海側に押し寄せ石川、富山を中心に大きな被害が出たと思いきや、さらに翌日の2日午後6時前、羽田空港で379名搭乗の日航機が着陸時、震災救護に出動の海上保安庁の航空機と衝突大炎上の大きな航空機事故が発生しました。残念ながらお亡くなりになられた皆様方に哀悼の意を表したいと思います。日航機の搭乗者全員が炎上前に脱出されたことがせめてもの救いです。これはまさに奇跡的、日航のスタッフさんお見事です!

 

正月早々の大災害と大事故の連続、こんな事は初めてではないでしょうか。

謹賀新年2024

修正会

 

明けましておめでとうございます。

本年も宜しくお願いいたします。

令和6年 (2024年)龍年 元旦

 

修正会のお勤めを、深夜0時と朝10時に致しました。夜は紅白が終わったころから次々にお参りになり、それぞれ「おめでとうさん」・・と互礼し合われるなか、喚鐘、正信偈を一緒に声明を揃えました。

朝にお参りの方の中にいつも夜の座に参詣されておられた熱心な御夫婦がおられます。この度免許を返納したので朝にしましたとの事、ご同輩だけにちょっと早い、勿体ないのではと申し上げましたが、確かな生き方をしておいでですね。

🌠星空ナウ(2024年1月)
2023.12.29|

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星空ナウ(20241)

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凍てつく寒空に冬の星座たちが輝く季節です。オリオン座を中心に、おうし座、ぎょしゃ座、ふたご座、こいぬ座、大いぬ座の冬の星座が囲みます。それぞれの星座に色違いの特徴的な一等星が輝き、夜空がとてもきらびやかに見えます。例年活発に活動する「しぶんぎ座流星群」の極大は、14日の夕方です。日本では4日未明と5日未明が観察のチャンス、下弦を過ぎた月の影響があるのが少し残念なところです。

 日の入り後の空には南西に土星、南に高く木星が見え、中旬にはこの2惑星に月が近づく様子を観察することができます。日の出前の明け方の空には金星、水星が見えます。水星は、12日前後数日が観望のチャンスとなります。

 

 

104日  下弦の月   (未明に南に見える左半月、朝西空に白い残り月)

104日  四分儀座流星群 (三大流星群の一つ、1時間30個程度の流星・経路は短く速い・月の影響あり)

106日  小寒(しょうかん)   (二十四節季・冬至から15日目、寒気が強くなる。寒の入り)

111日   新月()            (月と太陽が見かけ重なる。闇夜になり星空観望チャンス)

113日  ISSきぼう  (△18:1南低空見え始め〜仰角21°18:15東南東に消える)

114日  ISSきぼう  (○19:00西南西に見え始め〜19:02西仰角41°に消える)

115日   ISSきぼう  (18:11南西低空見え始め〜天頂73°18:16東北東に消える)

116日  ISSきぼう  (△19:00西低空見え始め〜19:02北北西仰角21°に消える)

117日  ISSきぼう  (18:10西に見え始め〜北西34°18:15北北東に消える)

118日  上弦の月   (夕方南の中天に見える半月、欠け側にクレーター綺麗)

119日  ISSきぼう  (△18:10西北西に見え始め〜北北西15°18:14北に消える)

120日  大寒(だいかん)  (二十四節季最終節で、一年で最も寒くなる頃)

126日  満月()           (日没時東におぼんのような月)

 

 

ISSきぼう」国際宇宙ステーションは、大阪から見やすい夕方のチャンスのみ記載しました。今月は1319日が見やすいチャンス。明るい星が音もなく移動していくように条件により35分間見えます。現在の周回ではほぼひと月半ごとにチャンスが訪れるようです。コツをつかめばスマホの静止画や動画で撮影可能です。・◎高度あり見え方絶好・まずまず・低く見ずらいが視界が地平まで開けた場所なら見えるかも。【現在、古川 聡日本人宇宙飛行士が搭乗中です!】

また、別のスターリング衛星が打ち上げのタイミングで夕方よく見られているようです。12等星くらいの人工衛星が1020個・・と連なって行列飛行する様子は必見です。

 

 

星空の図:国立天文台HPより(大阪の夜空もほぼ同じです)

月齢10.1
2023.12.23|

今夜の月です。月齢10.1

快晴の空にポッカリ月が良く見えています。昨夜が木星とくっついていましたが、今日は10度以上離れました。

 

この頃の月面の見ものは、「虹の入江の夜明け」で画像左上の鎌のように曲がった地形です。元々大きなクレーターに溶岩が流れ込んで半分くらいが埋まって残りが外輪山のように残ったと考えられています。その部分に日があたり始めていますので夜明けということになり特に美しい名所になっています。その右下の大きなクレーターはコペルニクス。そして下部たくさんのクレーターの中にミカンのヘタのように周辺に長い光状を伸ばしているのがティコと名付けられたクレーターで、英眼の持ち主なら肉眼でも捉えられると言われています。

修正会って?
2023.12.18|法話・感話

 

「修正会」(しゅしょうえ)は新年に勤まる法要です。

一年の締め括り、そして新年初めての大切なお勤めです。願立寺では大晦日の深夜零時と元日朝十時に行います。大晦日の夜の十一時過ぎ、テレビでは紅白歌合戦も終わりに差し掛かった頃合いに、本堂に灯りと暖房を付けて準備をします。やがて歌合戦も終わり、ゆく年くる年の放送が始まる頃、門徒さんが本堂に集まって来られ、零時に皆さんと一緒に「正信偈」のお勤めが始まります。修正会は、正月を修めるという意味の他、正を修めるという意味もあります。正とは正すという事で、自分自身のことを改めて見つめ直すという事です。私たちは生活する中で様々な出会いを経て日々を送っています。そんな出会いの中で生まれた感動が今を生きる私たちの生き方に根差しています。私たち真宗門徒においても、法要や法話を通して頂いた感動が生活の中の大きな拠り所となっていると思います。

 

仏説無量寿経では釈尊の弟子阿難尊者の感動が語られる場面があります。阿難尊者は多聞第一と言われ、釈尊の教えを沢山聴いて来られた方ですが、なかなか悟りには至れなかった方でもあります。親鸞聖人は和讃に「尊者阿難座よりたち、世尊の威光を瞻仰し、生希有心とおどろかし、未曾見とどあやしみし」と語られておられます。この和讃は、ある日、阿難尊者が釈尊の姿を見ると、とても輝いておいでだった。その初めて見る不思議な姿に阿難尊者は驚き立ち上がった、という内容です。もちろん人間から光が発せられる事はありませんから、苦悩する阿難尊者が初めて本当に尊いものに出会うことが出来たという感動がここで語られているのです。

 

お寺のお勤めが終わった後、帰り際の門徒さんとお話ししていると冗談めかして「お寺の門を出たら聞いた話全部抜けてしまうんや」と語られる方がおられます。私も法話を頂いた後には、ああ良いお話しが聞けたなと思いつつ、一度普段の生活に戻ってしまえば、いつの間にか折角いただけた感動も何処かへ行ってしまいます。この和讃はそんな私へ投げかけられている様に思います。だからこそ、一年の節目、この修正会で我が身を見つめ直す事が大切なのだと思います。 (若院)

 

・大阪教区パンフ(知ってる?仏事あれこれ)掲載

 

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