願立寺日記

火星が準大接近
2020.10.6|/ 願立寺日記

準大接近の火星スケッチ

 

火星が接近してとても明るく見えています。

日が沈んで東の空に、不気味なくらい赤く明るく見えています。

地球には2年2ヶ月ごとに近づくのですが前回が大接近、今回は

それに次ぐ準大接近ということで望遠鏡で見ると肉眼で見る月の

ような感じで表面の模様も見えてきます。

 

画像は最接近の今夜に口径20cmの反射望遠鏡、228倍で眺めて

スケッチしたものです。

上に白く点のように南極冠が見え、左に薄暗い模様が確認できました。

右下がオレンジ色に輝いて最も明るい部分でした。地球と同じぐらい

の速さで自転しているので、時間とともに模様が側面から後ろに

回り込んでいくのもよくわかりました。

 

火星は砂漠のような表面に見えますが、近年の探査機の観測から

水の流れや大規模な土砂崩れのあと等が次々と見つかり、かつては

雨が降り、地球と同じような広い海に覆われていた事が

分かってきました。

 

現在の地球温暖化と呼ばれる私たちの住む星の環境についても

いよいよ、火星を鏡にしなければならない時期になってきたようです。

中秋の名月2020
2020.10.1|/ 願立寺日記

 

雲一つない快晴の夕空に名月が昇ってきました。

これほどの条件に恵まれることは珍しいことです。

 

月の模様は昔から色々な喩えが伝わります。

有名なのが、ウサギの餅つき。大きなハサミのカニ。本を読むお婆さん。

パーマをかけた女性の横顔など・・・

想像がたくましくなります。

 

写真にススキの穂が入るとベストですが、今夜はこれにて。

コロナ禍が続きますが、たまには月でも見ながらホッとしないと。

撮影18:46

 

樹木の剪定
2020.10.1|願立寺日記

 

境内の植木の剪定に入って頂きました。

例年は9月の中旬でしたが、今年は酷暑で厳しい日が続いたので今日になりました。

急に涼しくなって、気持ちよく作業されていたようです。

枝の刈り取りが進むと青空が広くなり、辺りが明るくなった気がします。

10/1 中秋の名月
2020.9.28|/ 願立寺日記

 

10月1日は中秋の名月のお月見の夜。よく名月は満月と思われますが正確な満月は翌日の

2日。ですから中秋の名月が東の空に昇ってきたのを、よく見ると左下がほんの少し

欠けているのがわかります。

 

お月見は、旧暦8月15日から16日の夜と、日本では旧暦9月13日から14日の夜にも行われ

ます。そのため、お月見で単に「十五夜」、「十三夜」という場合、これらの夜を意味す

ることになります。

月を愛でる慣習は古くからあったようです。日本では縄文時代にさかのぼります。

名月の日に月を鑑賞する風習の始まりは、中国の唐代の頃からということしか分かって

いません。宋代には身分に関わらず街を挙げて夜通し騒ぐ様子が記録されています。

この風習が貞観年間(859-877)の頃、日本の貴族社会に入ってきたといいます。

日本の平安時代の月見は徐々に規模が大きくなり、延喜19年(919)には法皇が日本独自の

十三夜の月見を催されています。当時の日本での月見は詩歌や管弦を楽しみつつお酒を酌み

かわすといった雅味な催しで庶民とは縁のないもだったのでしょう。この頃のお月見は中国、

日本とも宗教的な要素はあまりなく、ただ月を眺めつつ楽しんでいたと考えられるようです。

 

暑い酷暑の夏が終わり、急に涼しくなってきました。お彼岸も過ぎ日に日に夕暮れが早く

なってきています。中秋の名月、月見団子とススキの穂を準備して東の空に昇ってくる

まん丸いお月さまを楽しんで見られてはいかがですか。

 

ps;月の近くに赤く輝く明るい星は、まもなく地球に最接近する「火星」です。

お風呂のはなし

 

お参りでお風呂の話になりました

今は便利になりましたけど

昔のお風呂は嬉しいもんやった

 

風呂みたいなもん、一般のうちにはありまへん

母屋のお風呂を時々貰いにいきまんねん

水も井戸から汲んだりして貴重なもんやさかい

2~30センチぐらいしかないときもあった

夏は行水が当たり前ですわ

 

おっちゃんが、

「今日はお湯が仰山あるからゆっくり入っていきや」

と声を掛けてくれる

「お先に貰います」

「加減どうや」「薪一本足しとくで」

「ええ湯です」

「お先に戴きました。おおきに」

「またはいりにきいや」

 

これがいつものお風呂もらいの夕べでした。

けど、この頃の風呂はボタン一つ押したら全自動

 

ピーン

「お湯はりをします」

・・・・

「まもなくお風呂がわきます」

暫くすると 

「お風呂が湧きました」と機械の声

 

焚きすぎもなく、ぬるくもなく、適温です。

お湯の量も測ったみたいにキッチリとしてくれまっけど

 

なんや淋しまんな、ほんまに。

教信沙弥の教信寺へ
2020.9.18|願立寺日記

加古川にある教信さんの由緒寺、教信寺(現在は天台宗)にお詣りしてきました。

加古川バイパス加古川東で降りて国道2号線を西に少し走ると  交差に教信寺の案内看板があり

北に100m程行くと正面に立派な山門がが見えてきます。

 

教信さんは平安末期、奈良の興福寺で仏法を学ぶも、やがて加古川で地域密着の念仏三昧の

布教をおこなった念仏者である。

清貧で小さな庵をこの地に結び、田畑を耕し池を掘り、旅の人びとの荷物を運んだりしながら

常にお念仏の声が聞こえた上人であったと伝わっている。

 

自身が亡くなれば亡骸は付近に打捨て鳥や動物の餌にするように~と伝え、実際にそうされたと

いう。開山堂の本尊はその残った首を形どったものとの説明がなされていた。

この事は後に一遍上人や親鸞聖人に色濃く影響が伝わり、「某の遺骸は加茂川に打捨て魚に

与えるように」との親鸞聖人の有名な言葉となっている。

 

山門

 

本堂       境内は広く様々な伽藍が整い手入れも行き届いている。

 

開山堂    周辺に桜が多く春には見事なことだろう。

 

教信沙弥の墓所

しっかり婆さんボケません

月一度の月忌参りで、いつも楽しくお話しします。

お婆さん、時には誰とも話しをしない日もあるそうで、

私とのお話を待っておられるぐらいです。

 

しっかりお婆さんは良く片付いた簡素な住まいにひとり暮らしです。

お爺さんは既に逝かれて、朝夕お内仏に手を合わせる毎日。

息子さんらは既に家庭を持ち、独立して別に生活。

何にも文句も言わず、ニコニコ暮らしています。

 

この方の特徴は

愉快に過ごされ、何事も楽しむ精神をお持ち。

毎日の生活に変わらないルーチンがある。

寝る前に日記を書き、一日の出来事を思い出す。

テレビも見るが、文庫本を何冊も読まれる。

中年期に大きなご病気もあったが今は治った。

耳が良く聞こえ、目もよく見える。

買い物は息子や嫁にして貰うが、食事、そうじ、洗濯は自立。

朝夕の声にだしての正信偈お勤め。

 

既に超高齢の域、五感をしっかり使い居場所のある

この婆さんはボケるはずがありません。

第二回インド仏跡ツアーの延期について
2020.9.2|願立寺日記

来年、2021年1月25日~予定しておりました当院主催の第二回インド仏跡ツアーですが、

この度の新型コロナ感染拡大の影響で、やむなく1年程度延期することに致しました。

本年、3月4日にツアーの案内広報をし、前回参加の方々も含め楽しみにお待ち頂きましたが、

また暫くお待ちいただくことになります。悪しからずご了承ください。

(コロナの状況が改善し旅行の計画ができましたら、再度ご案内致します。)

 

画像は最近のカトマンズの市内の様子を添乗員さんが撮影したものです。

コロナ禍で厳しいインド同様、観光客がほとんど見られないようです。

 

観光客のいない王宮広場

 

市内の人の流れは普段より少ないようで、多くはマスクを着用されています。

八尾市史編纂の調査
2020.8.24|願立寺日記

八尾市教育委員会文化財課からの依頼で、八尾市史編纂の為の調査がありました。

 

調査されたのは大阪大学大学院文学研究科教授の先生と院生の学生さんで御本尊、

お内仏、親鸞聖人、蓮如上人のご絵像、他、がご荘厳の位置から降ろされ、普段

目にすることのない角度から綿密な調査がなされました。(コロナ期で全員マスク)

 

 

写真撮影の準備

 

 

初代の阿弥陀佛立像、分解するとこんな風になりました。

 

 

下から見る事は普段できません。仏様の足の裏です。

 

 

撮影には院生の皆さんが協力してくださいました。

 

 

詳しく採寸。 先生の話では平安時代後期から鎌倉にかけての作かと。

猛暑で鳥たちも・・・
2020.8.19|願立寺日記

月参りでお勤めしていますと

庭で小鳥のちゅんちゅん鳴く声がするもので、

奥さんに「小鳥を飼われたのですか」とお尋ねすると、

いえいえ「朝、庭に水撒きすると小鳥が水を飲みに

集まってきますねん」「暑いので小鳥も喉渇いてまんねんな」と。

 

そういえば二日程前、自坊でも同じようなこと起こってました。

境内の水撒きしてこちらが居なくなると、鳩が一羽直ぐに降りてきて

小さい蓮の容器の水をコツコツと飲んでいるのです。

普段ならあまり見かけない様子です。

 

先日来、当地も記録的な高温で8/10八尾空港で38.2℃の最高記録更新。

連日の猛暑で夕立も全くなく、周りはカラカラ

さすがに小鳥たちのいつもの水場も無くなっているようです。

 

容器の水を少し多めにしてあげないといけません。

猛暑が続きます。

コロナ予防して婦人会定例
2020.8.7|願立寺日記

コロナ感染予防をしながらの婦人会定例です。

 

参詣方、手のアルコール消毒とマスク着用、堂内の換気は暑い日だったので

冷房を効かしながら東西の障子の隙間を開けました。座席はいつもの

3倍ぐらいに間隔を広げバラバラに。こうすると26席ぐらいが限界です。

講師机には飛沫防止の透明ボードを用意しました。

こんなこと、いつまで続くやら。

 

今夜は講師に竹林真悟師(奈良・満誓寺)をお招きして「無量寿・時間はいのち」を

テーマに法話を戴きました。

 

こんな感じでバラバラにして。

蝉の羽化

撮影:坊守

 

境内の木に蝉が羽化をして抜け殻に止まっているところを見つけました。

多分、昨夜暗いうちに地面に穴を開けこの木に登ってきたのでしょう。

蝉の幼虫は土のなかで6年過ごしてやっと地表に出てくると言います。

そう言えば、早朝からシャンシャン・・・と蝉の合唱が聞こえ始めました。

長く続いた梅雨もそろそろ明ける頃です。

 

惠蛄(けいこ)春秋を識らず

       伊虫(いちゅう)あに朱陽(しゅよう)の節を知らんや

 

曇鸞大師

 

せみ(ツクツクボウシ)は春や秋を知らない。

この虫がどうして夏を知っていることがあるだろうか

夏だけ知っていることは、本当の夏を知らないのである

 

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