願立寺日記

兵戈無用

 

 

兵戈無用(ひょうがむよう)

「兵」と「戈」は軍隊、武器を意味する言葉です。

釈尊は、人の住むこの世に戦争はいらないことを宣言されているのです。

浄土三部経のひとつ『大無量寿経』巻下に「仏の歩むところ、あらゆるところの、

あらゆる人々はみな、その教えの尊さを思わない者はいない。人々のこころは、

豊かに安らかであり、兵士や武器を全く必要としない世界である」と示されています。

 

『天下和順 日月清明 風雨以時 災厲不起 国豊民安 兵戈無用』

 

「兵戈無用」などというと、世の中そんな簡単なものではない。

エゴとエゴのぶつかり合い勝ったものの世界だ。平和ボケや理想論だと片付けられて

しまいそうですが、この世界こそ私たち念仏者のめざすべき世界であろうと思います。

 

親鸞聖人がお手紙の中で、「御念仏こころにいれて申して、世の中安穏なれ、仏法ひろまれ」

と述べられています。まさにこの「兵戈無用」の世界を願っての歩みが、念仏者の生活

そのものであるということを示されたお言葉でした。

 

 

いま、ロシアがウクライナを取り戻すためという一方的な戦争をおこして

戦闘機がミサイルを撃ち、戦車が古都キエフに迫っているという報道がありました。

この街は日本でいえば京都や奈良にあたる美しい都だそうです。

そこに爆音や硝煙、子どもたちの涙は相応しくありません。

かに星雲
2022.2.20|/ 願立寺日記

おうし座の「かに星雲」を撮影しました。

 

おうしの角の星の直ぐ近くにあって、望遠鏡で見ても明るい大阪の夜空では微かに存在がわかる

程度ですが、最近のデジタルの技術で小さな望遠鏡でもこのように簡単に写せるようになりました。

まったく驚きです。フイルム写真では昼間のように真っ白に被ってしまうところです。

もちろん肉眼では見えません。

 

かに星雲 撮影:2022年2月20日

 

 

この星雲はM1とも呼ばれ、18世紀、フランスの観測者メシエがたくさんの星雲や

星団を整理しカタログを作ったときの第一番です。

 

1051年に昼間も見えたという超新星の爆発残骸で、当時とても明かるく輝き、

日本でも鎌倉時代、藤原定家の「明月記」に過去記録として記載されているほどです。

かつて大きな望遠鏡で観測され始めたころ、この星雲がカニが足を広げているように

見えたことから「かに星雲」のニックネームで呼ばれています。

 

私たちの銀河で超新星が出現する確率はおよそ100〜200年に1個程度と予想されています。

昼間も見えて、数ヶ月も輝くと言われる「超新星!」、命あるうちに逢いたいものです。

ツワブキの綿毛
2022.2.6|願立寺日記

今年の冬の寒さは独特です。

 

ピリッと厳しい寒さを感じるのですが、

例年、分厚い氷が何度か張りますが今年はまだ2回ほど、

それも薄氷で柄杓でコンコンとするとすぐ壊れて、溶けてしまいました。

 

ツワブキの綿毛(実)がタンポポのようになって冬の庭がひと時賑やかです。

2/7 婦人会定例はオミクロンの拡がりで中止
2022.2.5|願立寺日記

 

 

 

新型コロナのオミクロン株の感染がえらい事になってます。

6波ということですが、波が来るごとに大きくなって

何千、何万人という感じですね。

今から思うと1波、2波のころはさざ波です。

 

何とか開催したいとギリギリまで思案していましたが

27日の婦人会定例ですが中止することにいたしました。

 

オミクロンは症状が比較的軽いと言われますが、ご参詣の皆さんが

2030人ほど集われるのが怖いですね。

 

法話に竹林真悟師をお呼びしていましたが、3月に延期。

悪しからずご了承ください。

修正会2022
2022.1.1|願立寺日記

 

除夜の24時と元日10時、修正会(しゅしょうえ)のお勤めをご門徒さんと共にお勤めしました。

急な寒波の来襲を心配しましたが、夕方までの強風は和み気温は低いながら落ち着いた集会に

なりました。

相変わらず、マスク・手消毒・換気とデイスタンス等の感染対策は昨年同様で来年こそは

フリーでお会いしたいものです。

総代さんはお孫さんとご一緒に正信偈をお勤め、なによりでした。

夕空に金星、土星、木星が並んでいます。
2021.12.4|/ 願立寺日記

この頃よく聞かれます。

「夕方、ものすごく光っている星ですが、何て言う星ですか?」と

「宵の明星、金星です!」と即、答えています。

望遠鏡で見ると図のように三日月の形に欠けていて驚きです。

 

その左上にあるのが土星、そして木星と3つの惑星が南西の夕空に

並んでるいるのでとても目立っています。

127日、8日、9日には三日月状の月が近づいて見えるのでとても鮮やかです。

金星ですが、宵の空に見えるのは正月まで、1月中旬から明け方の空にまわります。

 

夕方の空です。「国立天文台HP」より

ほぼ皆既月食ミニ観望会(11月19日夕刻)
2021.11.19|/ 願立寺日記

案内しておりました部分月食が快晴に恵まれ、月の出から満月への

復円まで見ることができました。

 

 

本堂西側の今は空き地で見ていたら、ご近所さんも集まってミニ観望会に

なりました。婦人会でお話ししていたこともあり、何人かのご門徒さんも

お越しになって久しぶりの月食観望を楽しんでおられました。

 

 

最近の子どもさんは、欠けたお月さまをスマホやアイパッドを使って、

望遠鏡にくっつけて撮っては写った写ったとはしゃいでいたようです。

後半には西空を通過したISS国際宇宙ステーションの通過も見られたので

「当番の朝礼で発表できる!」とか。

ほんと時代を感じます。

 

本堂とほぼ皆既の月

 

 

望遠鏡で見るとこんな感じ、部分月食ですが98%のほぼ皆既状態、光を残している部分と

影の赤銅色コントラストがかえって美しい!

 

ミニ観望会 国際宇宙ステーションの通過も見られました。(肖像撮影掲載許可済)

9月19日の部分月食を見ましょう
2021.11.15|/ 願立寺日記

1119()夕刻に東の空で、部分月食があります。

 

部分月食と言っても、最も欠けた18時過ぎには98%の食ですから

ほとんど皆既月食といってもいいくらいの月食です。

 

注目は大阪での月の出が1647分ですが、その時にすでに月食が始まっており

左半分ぐらい欠けた状態で月が昇ってきます。

東の空、右上に昇りながら次第に欠けた部分が大きくなり、やがて1803分ごろには

ほとんど皆既状態になります。

その頃の欠けた部分が少し赤みがかった影の色が見られるのが月食特有の

特徴です。(赤銅色)

その後、光を取り戻しながら元の満月に戻るのが1947分となって月食は終了します。

 

秋の夕方、少し寒くなりますが生活時間帯の月食ですから、

周りの皆さんに声をかけて珍しい天体ショーを楽しんでください。

 

出典:チロ天文台:藤井旭

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