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🌠星空ナウ(2023年3月)
2023.2.25|星
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星空ナウ(2023年3月)
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◆厳しい寒さの時期もやっと過ぎ、地中の虫も蠢き出す啓蟄そして、「暑さ寒さも彼岸まで」春分を迎えます。夕空南西には、金星が「宵の明星」として輝きを増し、誰もが気づく「一番星!」となります。赤い星、火星はまだ宵の高い空に見られますが、長い間楽しませてくれた木星や土星はいよいよ明け方の空へと移っていきます。オリオンなど冬の星座が西に傾き見送る時期です。代わって北にはおおぐま座の「北斗七星」が高くなり、東にしし座が元気に駆け昇って、夜空は次第に春の星座に移り代わっていきます。
◆ 3月24日の宵、西の空で細い月と宵の明星の金星がくっついて見え、とても美しい眺めになるので必見です。地球照を伴った細い月と宵の明星の共演は、月と惑星の接近の中でも随一の美しさです。肉眼や双眼鏡で眺めたり、最近はスマホのカメラが性能アップで簡単に写真に撮れるようです。鹿児島、沖縄などでは細い月が金星を隠す金星食が起こります。
◆ISSきぼう(国際宇宙ステーション)は、16日~20日にかけて夕空に観察チャンス。下記時刻と方角に注目しましょう。現在、日本人宇宙飛行士の星出彰彦飛行士が搭乗中です!(3/12帰還予定)
3月04日 啓蟄(けいちつ) (二十四節季の一つ、虫が冬眠から目覚める頃)
3月07日 満月(望) (日没時東におぼんのような、まん丸の月)
3月14日 ISSきぼう (△18:47南の低空見え始め〜18:50東南東低空に消える)
3月15日 下弦の月 (未明に南に見える左半月、朝西空に白い残り月)
3月15日 ISSきぼう (◎19:34南西に見え始め〜火星に接近後19:37天頂75°消える)
3月16日 ISSきぼう (◎18:46南南西に見え始め〜南東54°〜18:52東南東に消える)
3月17日 ISSきぼう (○19:35西金星横に見え始め〜北西25°〜19:39北に消える)
3月18日 彼岸の入り (18日から24日の7日間、お寺やお墓参り)
3月18日 ISSきぼう (◎18:53西南西に見え始め〜北西42°〜18:58北北東に消える)
3月20日 ISSきぼう (○18:55西に見え始め〜北西17°〜18:59北に消える)
3月21日 春分(しゅんぶん) (二十四節季の一つ、昼と夜の長さが等しくなる頃)
3月22日 新月(朔) (月と太陽が見かけ重なり見えない。闇夜で星空観望好機)
3月24日 金星食 (食は九州以南で見られ、大阪では細い月と金星がとても美しい)
3月29日 上弦の月 (夕方南の中天に見える半月、欠け側にクレーター綺麗)
3月31日 ISSきぼう (○19:52北西に見え始め〜19:54北北東、約30°に消える)
※「ISSきぼう」国際宇宙ステーションは、大阪から見やすい夕方のチャンスのみ記載しました。明るい星が音もなく移動していくように4〜5分間見えます。コツをつかめばスマホの動画で撮影可能です。(数分の誤差あり)・◎高度あり見え方絶好○まずまず△低く見ずらいが視界開けた場所なら。
※星空の図:国立天文台HPより(大阪の夜空もほぼ同じです)
🌠星空ナウ(2023年2月)
2023.1.27|星
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星空ナウ(2023年2月)
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◆立春を迎え、寒さが峠を越えて春の兆しが感じられる頃です。夕空、南西に金星が「宵の明星」として輝きを増し、遠ざかる木星と近づいて見えるようになります。南東に高く火星がまだまだ赤く輝いています。冬の星座がいよいよ見頃で南の空にオリオン、おうし、ぎょしゃ、ふたご、こいぬ、おおいぬなど各星座が勢ぞろいし、火星が加わって8個もの輝星の煌めきは見事です。
◆午後8時おおいぬ座のシリウスが南に高くなる頃、真南の地平線近くにギリギリ低く見える一等星がカノープスです。大阪でギリギリ、東北や北海道など緯度が高い地方では見えません。反対に南に移動し南紀白浜や串本ではずっと高くなる星です。見るチャンスが少ないのでこの星が見えたらラッキー!→長寿→「南極老人星」とも呼ばれています。
◆2月初旬ZTF(ズーティーエフ彗星)が北天から冬の星座を南下、動き速い。6〜7等星ほどの明るさですから肉眼では見難く、双眼鏡で淡く尾を引いて見える程度です。
ネットやマスコミでは、「5万年ぶりに出現、緑の彗星地球に接近!」などと宣伝していますがこれは煽り記事です。彗星は毎年数十個は太陽や地球近くまでやってきて、また深淵な宇宙に帰っていくのがほとんどです。このZTF彗星もその一つに過ぎません。5万年に一度の接近も5万個の彗星がやってくると毎年1個の確率でやって来るのとおなじ。この手の煽り記事はよくありません。皆既日食や皆既月食でも煽りが多い印象です。
◆ISSきぼう(国際宇宙ステーション)は、2日~5日にかけて夕空に観察チャンス。下記時刻と方角に注目しましょう。現在、日本人宇宙飛行士の星出彰彦飛行士が長期搭乗中です!
2月上旬 ZTF彗星 (北天周極星6〜7等の双眼鏡的な彗星、2月1日地球に最接近)
2月02日 ISSきぼう (△18:02北の低空見え始め〜18:06東北東低空に消える)
2月03日 ISSきぼう (◎18:49北西に見え始め〜天頂79°〜18:53南東高く消える)
2月03日 節分(せつぶん) (雑節の一つ、季節を分ける日で立春の前日、豆まきの行事)
2月04日 立春(りっしゅん) (二十四節季の一つ、暦の上で春が始まる日、雑節の起算日)
2月04日 ISSきぼう (◎18:00北北西に見え始め〜北東41°〜18:06東南東に消える)
2月05日 ISSきぼう (○18:50西北西に見え始め〜西南29°〜18:55南に消える)
2月06日 満月(望) (日没時東にまん丸の月・今年で一番遠い満月・スノームーン)
2月06日 ISSきぼう (◎18:02北西に見え始め〜南西59°〜18:08南南東に消える)
2月11日 ZTF彗星 (冬の星座を南下中、6等の明るさで火星の近くを通過)
2月14日 下弦の月 (未明に南に見える左半月、朝西空に白い残り月)
2月19日 雨水(うすい) (二十四節季の一つ、降る雪が雨に変わり、雪解けが始まる頃)
2月20日 新月(朔) (月と太陽が見かけ重なり見えない。闇夜で星空観望好機)
2月27日 上弦の月 (夕方南の中天に見える半月、欠け側にクレーター綺麗)
※「ISSきぼう」国際宇宙ステーションは、大阪から見やすい夕方のチャンスのみ記載しました。明るい星が音もなく移動していくように4〜5分間見えます。コツをつかめばスマホの動画で撮影可能です。(数分の誤差あり)・◎高度あり見え方絶好○まずまず△低く見ずらいが視界開けた場所なら。
※星空の図:国立天文台HPより(大阪の夜空もほぼ同じです)
🌠星空ナウ(2023年1月)
2022.12.21|星
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✨星空ナウ(2023年1月)
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◆大寒を迎え寒さが厳しくなります。夕空南西に木星が明るく輝き観望の好機が続きます。南西に次第に輝きが増してきた金星(宵の明星)が見え始め、南東に先月最接近を終えた火星がまだまだ赤く輝いています。冬の星座がいよいよ見頃で南西の空にオリオン、おうし、ぎょしゃ、ふたご、こいぬ、おおいぬなど各星座が勢ぞろいし、火星が加わって8個もの輝星の煌めきは見事です。
◆3〜4日はしぶんぎ座流星群が活動のピークを迎えます。先月12月のふたご流星群と8月のペルセウス座流星群とともに三大流星群とよばれ、例年活発な活動をみせます。1時間あたり40〜50個ほどの流星を数えることができ、北東の星座のりゅう座を中心に放射状に、夜半過ぎ明け方にかけて流れます。今年は月明りがあるため暗い流星は少し見にくいかもしれません。
◆中旬から2月にかけてZTF(ズーティーエフ彗星)が夜半から明け方の北の空(りゅう座→こぐま座)に見えます。ただ5等星ほどの明るさですから肉眼では難しく、双眼鏡で淡く尾を引いて見える程度です。
◆ISSきぼう(国際宇宙ステーション)は、14日〜18日にかけて夕空に観察チャンス下記時刻と方角に注目しましょう。現在、日本人宇宙飛行士の星出彰彦飛行士が長期搭乗中です!
1月03日 りゅう座流星群 (1時間50個程度、一晩中見える。三大流星群のひとつ、月明)
1月06日 小寒(しょうかん) (二十四節季の一つ、寒気がようやく強くなる頃・寒の入)
1月07日 満月(望) (日没時東にまん丸の月・冬の満月は高い空に)
1月14日 ISSきぼう (△18:37南に低空見え始め〜18:40南南東中空に消える)
1月15日 ISSきぼう (△17:48南に見え始め〜南東17°〜17:52東に消える)
1月15日 下弦の月 (未明に南に見える左半月、朝西空に白い残り月)
1月16日 ISSきぼう (◎18:48南西に見え始め〜南西71°〜18:51北に高く消える)
1月17日 ISSきぼう (◎17:59南南西に見え始め〜南東55°〜18:05東北東に消える)
1月18日 ISSきぼう (△18:48西に見え始め〜北西25°〜18:51北に消える)
1月19日 ISSきぼう (◎17:59西に見え始め〜北西30°〜18:05北北東に消える)
1月中旬〜ZTF彗星 (夜半〜北東りゅう座に5〜6等の双眼鏡的な彗星、2月接近)
1月20日 大寒(だいかん) (二十四節季の一つ、一年で寒さが一番厳しい頃)
1月22日 新月(朔) (月と太陽が見かけ重なり見えない。闇夜で星空観望好機)
1月29日 上弦の月 (夕方南の中天に見える半月、欠け側にクレーター綺麗)
※「ISSきぼう」国際宇宙ステーションは、大阪から見やすい夕方のチャンスのみ記載しました。明るい星が音もなく移動していくように4〜6分間見えます。(数分の誤差あり)・◎高度あり見え方絶好○まずまず△低く見ずらいが視界開けた場所なら。
※星空の図:国立天文台HPより(大阪の夜空もほぼ同じです)
🌠星空ナウ(2022年12月)
2022.11.28|星
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✨星空ナウ(2022年12月)
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◆夕空南に木星が明るく輝き観望の好機が続きます。土星は遠く低くなりました。東に昇ってきた赤い星が1日に最接近を迎える火星です。この時期の火星の赤みは不気味なくらいで、オリオン座のベテルギウスやおうし座のアルデバランなどの赤い星と比べても負けない輝きとなります。
◆14〜15日はふたご座流星群が活動のピークを迎えます。1月のりゅう座流星群と8月のペルセウス座流星群とともに三大流星群とよばれ、例年活発な活動をみせます。1時間あたり50個ほどの流星を数えることができ、冬の星座のふたご座を中心に放射状に流れるためほぼ一晩中見られます。今年は月明りがあるため暗い流星は少し見にくいかもしれません。
◆25日頃夕空に、月も加えて惑星パレードとなり南西〜南〜東へと金星、水星、月、土星、海王星、木星、天王星、火星が黄道に並びます。一望できるのはとても珍しいです。天王星と海王星は暗く肉眼での観望は困難でしょう。
◆ISSきぼう(国際宇宙ステーション)が5日〜10日にかけて夕空に観察チャンス下記時刻と方角に注目しましょう。現在、星出彰彦飛行士が長期搭乗中!
12月01日 火星が地球に最接近(-2等星赤く輝く、望遠鏡で微かに模様が見える)
12月02日 月と木星見かけ接近(半月過ぎの月と明るい木星が並びとても目立つ)
12月05日 ISSきぼう (△18:08北北西に見え始め〜18:11北北東中空に消える)
12月06日 ISSきぼう (○17:20北北西に見え始め〜北東23°〜17:25東に消える)
12月07日 大雪(たいせつ) (二十四節季の一つ、本格的に冬が到来する頃)
12月07日 ISSきぼう (◎18:08北西に見え始め〜南西58°〜18:13南南東に消える)
12月08日 ISSきぼう (◎17:19北西に見え始め〜天頂68°〜17:25南東に消える)
12月08日 満月(望) (日没時東にまん丸の月・冬の満月は高い空に)
12月10日 ISSきぼう (○17:18西北西に見え始め〜南西32°〜17:24南南東に消える)
12月14日 ふたご座流星群 (1時間50個程度、一晩中見える。三大流星群のひとつ、月明)
12月16日 下弦の月 (未明に南に見える左半月、朝西空に白い残り月)
12月22日 冬至(とうじ) (二十四節季の一つ、一年で最も昼が短く夜が長い頃)
12月23日 新月(朔) (月と太陽が見かけ重なり見えない。闇夜で星空観望好機)
12月25日 惑星パレード (夕空に月とすべての惑星が並んで見える。天王星・海王星は肉眼困難)
12月30日 上弦の月 (夕方南の中天に見える半月、欠け側にクレーター綺麗)
※「ISSきぼう」国際宇宙ステーションは、大阪から見やすい夕方のチャンスのみ記載しました。明るい星が音もなく移動していくように4〜6分間見えます。(数分の誤差あり)、◎見え方絶好○まずまず△低く見づらいが頑張れば。
※星空の図:国立天文台HPより(大阪の夜空もほぼ同じです)
皆既月食&天王星食、バッチリ見えました!
皆既月食は天候に恵まれ、部分食の欠け始めから皆既も含め終了まで見ることができました。事前のテレビなどでは天王星の食と併せたことで「何百年ぶり」とかの報道もあって、手に負えなくなってはと積極的な観望会は予定していませんでしたが、ご門徒やご近所さんがそれとなく集まってミニ観望会になりました。6等星の天王星の食は肉眼では難しく、あまり期待はしていなかったのですが、双眼鏡や望遠鏡では部分食が進むにつれハッキリと見えだしました。特に皆既中の月の赤銅色と天王星の青さが際立って、いつもの月食にない良いスパイスになったようです。皆さんきれいに見えたと喜んでおられました。
赤銅色が特徴の皆既中の月、月のすぐ下に見えるやや青っぽい小さな星が隠される前の天王星です。
くっついた天王星、間もなく月に隠される直前です。(スマホ+望遠鏡、ダイヤゴナルプリズム使用で裏像、撮影:坊守)
皆既が終わり、光が戻り始めました。天王星は月に隠されて見えません。
皆既月食ミニ観望会、好天に恵まれ観察成功を皆さんと喜びました。
キトラ古墳、天文図公開
キトラ古墳、天文図公開
奈良県明日香村のキトラ古墳壁画体験館でキトラ古墳石室天井に描かれた天文図が特別公開されているということで見学会に参加してきました。
高松塚古墳の極彩色の女官図が1972年に発掘された後、暫くして近くのキトラ古墳の石室にも見事な四神の壁画が確認され古代史ブームになりました。特に石室天井の天文図には一天文ファンとしてとてもワクワクしたものです。劣化防止のため壁画表面を剥がし特別に処理された天文図の現物を拝見しました。
天文図では、北斗七星や北極星、オリオン座やサソリ座などが見られ、スバル、ヒヤデス、などの星団もよく判別できました。何より7〜8世紀の肉眼天文学の時代の星図に赤道、黄道が正確に描かれていることや、金星や木星などの明るい惑星の記載がなく恒星と惑星がきちんと区別されていたことに驚きました。古墳自体が約3mの円墳で石室狭さ、天文図も直径60cmほどで非常にコンパクトに作られ、真っ暗な石室の天井に金箔で星を押した様は、まさに古代のプラネタリウムだったようです。
駐車場から見る左奥がキトラ古墳壁画体験館、右手の林の横が古墳本体
常設展示の石室、正面に玄武、天井に天文図(同尺模型)
キトラ古墳本体・直径約3mの比較的小型の円墳・発見前は樹木生茂る小高い林だった
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