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                                ほうき星「紫金山・アトラス彗星」がやってくる!(10月中旬)
                                
                            
                            
                            注目の「紫金山・アトラス彗星」は、2023年1月に発見された「ほうき星」で、太陽系から遥か彼方の深宇宙からやってきました。その後ゆっくり近づいてきて2024年9月28日に太陽に最も接近しました。現在、太陽に近いため見る事はできませんが彗星の活動がピークを迎え明るくなっています。私たち地球への最接近は10月13日、その頃から見える時間帯が夕方に変わり、日没後の西空低く見え始めます。
日がたつにつれ彗星は少しづつ暗くなりますが、見える高度が高くなり見やすくなってきます。彗星の明るさは、2等から3等級の肉眼で見える明るさが期待されています。
彗星のある低い空は、薄明や街明かりの影響を受け見るのは簡単ではありません。できれば双眼鏡などを使うとよりハッキリと見る事ができるでしょう。また西空の星は時間とともにどんどん低くなり、よく見えるのは短時間で注意が必要です。17日頃で午後8時には沈んでしまいます。南西の空に輝く「金星」などを目印にすると見つけ易いと思います。
肉眼で淡い尾を持つ「ほうき星」を見る確率は10年に1個程度と言われています。珍しい星を見るチャンスに挑戦してみましょう。
良く晴れた夕方、西空の見晴らしのよい場所が観察におすすめです。例えば「大正コミセンのヘリポートの広場」はいかがでしょう。山を越え天の川が見える暗い所で見れば、さらにバッチリで長い尾が見られます!
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※日の入り1時間後の彗星の見える位置(注意・日ごと位置が変わります)
彗星の位置図:国立天文台HPより
                                早朝の紫金山・アトラス彗星が見えました!
                                
                            
                            
                            朝方早く、東の空に昇ったばかりの紫金山・アトラス彗星です。
マスコミでも騒がれ始めましたが、まだ肉眼では周りの薄明に負けて見えません。双眼鏡を使ってやっと右上に微かな尾を引いているのが分かりました。彗星の明るさは2〜3等星くらい。これから詳しく調べてみます。久しぶりにしっかりと尾を伸ばした「ほうき星」です。
これから太陽に近づき、見えなくなって次の舞台は夕方です。西空に回ってどのくらい明るくなるかです。10月12〜25日ぐらいが本番、期待しましょう。
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紫金山・アトラス彗星 2024年10月1日05時01分撮影 20cm反射800mm
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超低空、昇ってきた彗星
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東の空の様子、明るいのが月。彗星は月の右下山際(写ってません)
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新月二日前、月齢28.0の月がよい目印になりました。地球照(影の部分)がうっすら見えています。
                                星空ナウ(2024年10月)
                                2024.9.27|星
                            
                            
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星空ナウ(2024年10月)
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◆ 10月になると日没が早くなり「秋の日はつるべ落とし」の言葉を体感として感じられるようになります。宵の空ではまだ夏の星座が残っていますが、次第に秋の星座が見やすくなります。秋の四辺形と呼ばれるペガサスの四つの星を目印に北はカシオペア、南はホーマルハウトの星を探してみましょう。一番星は日の入り後の西の低空に金星が輝きを増してきました。南東の空には土星が見え、真夜中になって土星が南中する頃には木星が東の空に見え始めます。17日の満月は、2024年の中で最も地球に近い満月です。いつもより少し大きめに見えるはずですが、中々違いは分かりません。
◆ 今年、およそ80年の周期で爆発して2等星ほどに明るくなると予想されている「かんむり座の再帰新星T星」が西に低くなります。9月末時点でまだ爆発していません。12月頃には太陽と重なる方向で一時見えなくなりますので秋の内に爆発して欲しいものです。
◆ 10月中旬、「紫金山・アトラス彗星」が夕方の西空に肉眼で見られるほどの、まさに「ほうき星」となって見られる可能性があります。9月末には明け方の空で2等星の明るさになっていますのでさらに太陽に近づき大化けが期待できそうです。10月12〜25日あたりがチャンスです。
◆上記彗星と別の彗星「アトラス彗星」が発見され有名な太陽に極めて近づくクロイツ群の彗星であることが分かり月末の10月28日に太陽に接近、その後明け方の南東の空低く見えるかもしれません。この仲間の彗星は太陽に近づくと壊れてしまい消滅することも多く、暫く様子見となります。
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10月01日 ISSきぼう (◎西19:18見え始め〜南西仰角48°に消える)
10月02日 ISSきぼう (◎北西18:30見え始め〜天頂仰角75°〜南東18:35に消える)
10月03日 新月(金環日食)(朔・月と太陽が見かけ重なる。月明なく闇夜に星がよく見える。日食は南米で起こり日本では見えない)
10月03日 ISSきぼう (△西南西19:19見え始め〜南西仰角14°〜南19:23に消える)
10月04日 ISSきぼう (○西18:30見え始め〜南西仰角27°〜南18:35に消える)
10月05日 月と金星接近 (夕空に月と金星が見かけ近づいて美しくみられる)
10月08日 寒露(かんろ) (二十四節季・夜が長くなり、露が冷たく感じられる頃)
10月11日 上弦の月 (夕方南の中天に見える半月、欠け側にクレーター綺麗)
10月12〜25日 ほうき星 (日没後に西空低く紫金山・アトラス彗星が見える可能性)
10月17日 満月(望) (日没時東におぼんのような月、部分月食も日本から見えない)
10月21日 オリオン座流星群(夜半から未明、月の条件悪し、1時間5個程度の流れ星)
10月23日 霜降(そうこう) (二十四節季・秋本番になり山野に霜が降り始める頃)
10月24日 下弦の月 (未明に南に見える左半月、朝西空に白い残り月)
10月28日 アトラス彗星近日点 (注目のクロイツ群の新彗星、1965年池谷関彗星とそっくりも規模が小さいもよう)
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※「ISSきぼう」国際宇宙ステーションは、大阪から見やすい夕方のチャンスのみ記載しました。今月は1〜4日が見やすいチャンス。明るい星が音もなく移動していくように条件により3〜5分間見えます。現在の周回ではほぼひと月半ごとにチャンスが訪れるようです。コツをつかめばスマホの静止画や動画で撮影可能です。・◎高度あり見え方絶好・○まずまず・△低く見ずらいが視界が地平まで開けた場所なら見えるかも。
また別に、スターリング衛星が打ち上げのタイミングで夕方よく見られているようです。2〜3等星くらいの人工衛星が10個20個・・と連なって行列飛行する様子は必見です。
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※星空の図:国立天文台HPより(大阪の夜空もほぼ同じです
                                夏の終わり、M8干潟星雲
                                2024.9.6|星
                            
                            
                            9月5日夕刻、厄介な迷走台風10号騒ぎが終わり、快晴の夏空が戻りました。少しばかり涼しくなって星見日和がそろそろ始まりです。八尾の空は明るくて、とても天の川は見られないのですが、デジタルの力を借りて南中している干潟星雲を写しました。
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干潟星雲(ひがたせいうん、M8、NGC6523)
いて座の南斗六星の近くにある散光星雲で、星雲を南北に横切る帯状の暗黒帯があり、その姿が干潟に似ていることからその名が付けられています。星雲と同じ位置に別の散開星団NGC 6530 も重なってとても美しい眺めです。
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