星
今日の太陽24.4/19
2024.4.19|星
黄砂も一段落して久しぶりの快晴です。
数年前よりずいぶん黒点が増えてきたようで、特徴的な黒点群が中央に見られます。黒点数の増減は太陽の11年周期の指標ですが、前回の極大が10年程前でしたのでしばらく極大期を楽しめそうです。
2024.4/19 13:56 YAO
ポンス−ブルックス彗星が見えました 和田山にて
4月13日の夕方、北兵庫、和田山に出動して12P/ポンス−ブルックス彗星を観測するチャンスがありました。この彗星はハレー彗星に近い71年ほどの周期で太陽を周回しておりこの数ヶ月かけて明るくなってちょうど今が一番の条件ということです。
大阪ではしばらく雲の到来で連日残念な思いで見ることができませんでした。当地、和田山は街明かりがほとんどなく淡い彗星の観測にはピッタリでした。所用を済ませて彗星が見えるのは午後7時半の10分から20分が勝負。彗星の位置が真西の高さが10度ほどの超低空、うかうかしていたらアットいう間に沈んでしまいます。運良く雲が切れほぼ快晴になり、薄明が残って月明があるもののかなり暗い空が広がりました。そうするうちに木星が目印でそのすぐ下に12P/ポンス−ブルックス彗星が見えてきました。手持ち3.2cm6.5倍双眼鏡で、眼で見た明るさは光度4.5等と周りの星と比べて見積もりました。残念ながら高度が低いためかかなり条件の良い空でも肉眼では見ることができませんでした。ただ、光度的には肉眼彗星と記録されると思われます。同時に望遠鏡で撮影した彗星には明るく大きくなり尾を伸ばした彗星が写りました。今後の天候をみると見納めかと思います。次は70年後かとってもムリやなぁと一人笑っていたところです。
撮影後、近くに13P/オルバース彗星というこれも69年ほどのよく似た周期をもつ彗星が10等の明るさで見えていましたので撮影しました。中央矢印の小さな少し青みがかったぼんやりと滲む星がそれです。また撮影中、スターリング衛星群という最近頻繁に打ち上げられている20個以上の人工衛星列がのが南の高い位置を通過していきました。さすがに暗い夜空でこその眺めでした。
12P/ポンス−ブルックス彗星 (撮影:2024.4/13 19:37) 50mmF5(f250mm) トリミング
13P/オルバース彗星 (撮影:2024.4/13 19:47) 50mmF5(f250mm)トリミング
🌠星空ナウ(2024年4月)
2024.4.1|星
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星空ナウ(2024年4月)
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◆ 春らしくなって桜満開です。大陸からの黄砂の流れる日もあり春霞で夜空が少しぼんやりとする時期です。太陽が沈んで暗くなった頃の空を見上げると、西の空を中心に冬の星座の星々がまだ残っています。低い西空にとても明るく 輝いている天体が木星です。空の高い所には、春を代表する星座のしし座、その北側には北斗七星を含む星座のおおぐま座が見えています。北斗七星から北極星を探してみてください。
周期が71年のポンス−ブルックス彗星が夕方西空低く4〜5等星の明るさになってかすかに尾もたなびかせています一般にはとても淡く、肉眼で見る事は難しいでしょう。9日にはアメリカで皆既日食がありますが残念ながら日本では見ることができません。
◆再帰新星といって周期的に爆発して明るくなる星が今、注目されています。かんむり座のT星という星で一度爆発すると、普段は12等級でとても暗い星が2等星ぐらいにまで急に明るくなり一週間程度肉眼で見える星となることが予想されています。周期が約80年、今まで1866年と1946年に爆発して増光していますので、この一年の間に明るくなるのが期待されます。人間一生に一度のチャンスです!下図では東の空アークトウルスの近くにある小さな星座、今のうちに探しみてください。
4月02日 下弦の月 (未明に南に見える左半月、朝西空に白い残り月)
4月02日 ISSきぼう (◎19:25西北西に見え始め〜南西仰角47°〜19:29南南東に消える)
4月04日 ISSきぼう (△19:20西に見え始め〜仰角14°西南西消える、低い)
4月04日 清明(せいめい) (二十四節季の一つ、春の日差しを受け万物が明るく清らかな頃)
4月09日 新月(朔) (月と太陽が見かけ重なる。アメリカで皆既日食、日本ではみえない)
4月16日 上弦の月 (夕方南の中天に見える半月、欠け側にクレーター綺麗)
4月19日 穀雨(こくう) (二十四節季の一つ、春雨が百穀を潤す事、田植えの時期の目安)
4月22日 こと座流星群極大(1時間に5個程度、月明があり条件はよくない)
4月24日 満月(望) (日没時東におぼんのような月)
※「ISSきぼう」国際宇宙ステーションは、大阪から見やすい夕方のチャンスのみ記載しました。今月は2〜4日が見やすいチャンス。明るい星が音もなく移動していくように条件により3〜5分間見えます。現在の周回ではほぼひと月半ごとにチャンスが訪れるよう北です。コツをつかめばスマホの静止画や動画で撮影可能です。・◎高度あり見え方絶好・○まずまず・△低く見ずらいが視界が地平まで開けた場所なら見えるかも。
また、別のスターリング衛星が打ち上げのタイミングで夕方よく見られているようです。1〜2等星くらいの人工衛星が10個20個・・と連なって行列飛行する様子は必見です。
※星空の図:国立天文台HPより(大阪の夜空もほぼ同じです)
「カイロス」ロケット打ち上げ、大阪から見えるかも?
3月9日11:00〜、串本の民間ロケット発射場から第一号のロケット「カイロス」が打ち上げられるようです。
条件が整えば大阪からも打ち上げの軌跡が見られそうですので是非挑戦してみてください。
地平まで快晴が最低条件、真南からほんの少し左の位置を画像のように上昇します。
以下、想定図です。
白い噴射の煙軌跡が肉眼でも見えると思われますが、双眼鏡があればよりハッキリとするでしょう。
■打ち上げ直前に日程延期になりました。ひとまず残念!(追記11:20)
◾️3/13に延期、11:01点火されましたが数秒後爆発炎上、打ち上げ失敗です。本当に残念‼️(追記3/13 11:15)難しいものですね。
画像出典:「ブログ・ロケッこがゆく」より
🌠星空ナウ (2024年3月)
2024.2.29|星
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星空ナウ(2024年3月)
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◆ 昼の時間が長くなり、星が見え始める時刻も次第に遅くなっていく季節です。20日に春分を迎え夜と昼の長さが逆転し夏に向かい始めます。夕方、西の空に名残りの木星が見えていますが、宵の空に見られる時間がどんどん短くなってやがて太陽と合の時期を迎え、しばらく見えなくなってしまいます。
3月上旬〜中旬に周期が71年のポンス−ブルックス彗星が夕方西空低く5〜6等星の明るさになりますが一般にはとても淡く、見る事は難しいでしょう。水星が25日に東方最大離角となりこれも夕方西空に観望のチャンスです。また、25日の満月は半影月食の状態で東の空に昇ってきますが、いつもの満月より少し薄暗い程度で、はっきりと欠けるような月食ではないので変化はわかり難いでしょう。
現在、国際宇宙ステーションには日本人宇宙飛行士の古川さんが搭乗中ですが、この3月中に半年間の搭乗を終えて地球に帰還されるそうです。あと少しですが無事にお帰りください!
★3月9日に和歌山県串本の国内初民間ロケット発射場から第1号「カイロス」の発射が予定されています。成功しますように!
3月04日 下弦の月 (未明に南に見える左半月、朝西空に白い残り月)
3月05日 啓蟄(けいちつ) (二十四節季の一つ、寒さが緩み土の中から虫たちが動き出す頃)
3月09日 カイロス打上げ (串本から国内民間初ロケット「カイロス」打ち上げ予定)
3月10日 新月(朔) (月と太陽が見かけ重なる。闇夜になり星空観望チャンス)
3月13日 ISSきぼう (◎19:08南西に見え始め〜南東仰角65°〜19:13東北東に消える)
3月14日 ISSきぼう (△19:57西に見え始め〜仰角22°北北西消える、低い)
3月15日 ISSきぼう (◎19:08西南西低空に見え始め〜北西35°〜19:15北北東に消える)
3月17日 ISSきぼう (△19:10西北西見え始め〜19:14北仰角10°に消える、低い)
3月17日 上弦の月 (夕方南の中天に見える半月、欠け側にクレーター綺麗)
3月20日 春分(しゅんぶん) (二十四節季の一つ、昼と夜の長さが同じになり春を分ける事)
3月25日 満月(望) (日没時東におぼんのような月・半影月食)
3月31日 ISSきぼう (◯19:11北北西見え始め〜北東仰角34°〜19:15東仰角22°に消える)
※「ISSきぼう」国際宇宙ステーションは、大阪から見やすい夕方のチャンスのみ記載しました。今月は13〜17日が見やすいチャンス。明るい星が音もなく移動していくように条件により3〜5分間見えます。現在の周回ではほぼひと月半ごとにチャンスが訪れるようです。コツをつかめばスマホの静止画や動画で撮影可能です。・◎高度あり見え方絶好・○まずまず・△低く見ずらいが視界が地平まで開けた場所なら見えるかも。
また、別のスターリング衛星が打ち上げのタイミングで夕方よく見られているようです。1〜2等星くらいの人工衛星が10個20個・・と連なって行列飛行する様子は必見です。
※星空の図:国立天文台HPより(大阪の夜空もほぼ同じです)
🌠星空ナウ(2024年2月)
2024.2.1|星
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星空ナウ(2024年2月)
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◆ 日没が少しずつ遅くなってきます。この時期、木星がとにかく明るく空高く見えています。そして南の空には冬の星座が見えています。オリオン座の三つ星を右上に伸ばすとおうし座のヒヤデス、そしてプレアデスの星団、反対に左下に伸ばせはおおいぬ座のシリウスに行きつきます。シリウスとオリオンのベテルギウス、こいぬ座のプロキオンを結ぶと綺麗な正三角形が完成し冬の大三角とよばれています。夜が更けると、冬の星座と入れ替わるように、春の星たちが東の空から次々と昇ってきますので季節の移り変わりを感じるこの頃です。
2月の満月は、2024年で地球から最も遠くで起こる満月ですので感のいい方ならいつもより小さく見えることがわかるかもしれません?(写真を撮って比べるとよく分かります)また、今年2024年はうるう年のため、2月の日数が平年よりも多くなって29日まであります。
2月03日 下弦の月 (未明に南に見える左半月、朝西空に白い残り月)
2月02日 ISSきぼう (◎18:26北西に見え始め〜北北東仰角52°〜18:31東南東に消える)
2月03日 節分(せつぶん) (雑節の一つ、各季節の始まりの前日のこと。豆まきの行事)
2月03日 ISSきぼう (△19:16北に見え始め〜19:02西仰角18°に消える)
2月04日 立春(りっしゅん) (二十四節季の一つ、暦の上で春が始まる日、雑節の起算日)
2月04日 アンタレスの食( 白昼、細い月が一等星アンタレスを隠す。大阪では見れない )
2月04日 ISSきぼう (◎18:27北西低空に見え始め〜南西41°〜18:33南南東に消える)
2月06日 ISSきぼう (△18:30西低空見え始め〜18:32南南西仰角10°に消える)
2月10日 新月(朔) (月と太陽が見かけ重なる。闇夜になり星空観望チャンス)
2月17日 上弦の月 (夕方南の中天に見える半月、欠け側にクレーター綺麗)
2月19日 雨水(うすい) (二十四節季の一つ、降る雪が雨に変わり、雪解けが始まる頃)
2月24日 満月(望) (日没時東におぼんのような月・遠地点近くにある為小さく見える)
※「ISSきぼう」国際宇宙ステーションは、大阪から見やすい夕方のチャンスのみ記載しました。今月は2〜6日が見やすいチャンス。明るい星が音もなく移動していくように条件により3〜5分間見えます。現在の周回ではほぼひと月半ごとにチャンスが訪れるようです。コツをつかめばスマホの静止画や動画で撮影可能です。・◎高度あり見え方絶好・○まずまず・△低く見ずらいが視界が地平まで開けた場所なら見えるかも。
また、別のスターリング衛星が打ち上げのタイミングで夕方よく見られているようです。1〜2等星くらいの人工衛星が10個20個・・と連なって行列飛行する様子は必見です。
※星空の図:国立天文台HPより(大阪の夜空もほぼ同じです)
今年の初星見 オリオン大星雲
オリオン大星雲 撮影:2024.1/2 22:28 八尾の自坊にて
今年の初星見にオリオンの大星雲を撮りました。大晦日は時雨空でしたが元旦から回復し、二日の今日は暖かく穏やかな快晴となり久しぶりの星見です。大阪の光害の夜空ですから肉眼では2等星ぐらいしか見えないのですが、最近はデジタルと画像処理の技術が進んで、こんな天体写真が簡単に撮影できる時代になっています。驚きです。
天界はこの様に粛々と常時の如く刻が流れていますが、地上界は大変な災害、事故が新年早々に続きました。
1月1日元日午後4時過ぎ、最大震度7の能登地震が発生、大津波も日本海側に押し寄せ石川、富山を中心に大きな被害が出たと思いきや、さらに翌日の2日午後6時前、羽田空港で379名搭乗の日航機が着陸時、震災救護に出動の海上保安庁の航空機と衝突大炎上の大きな航空機事故が発生しました。残念ながらお亡くなりになられた皆様方に哀悼の意を表したいと思います。日航機の搭乗者全員が炎上前に脱出されたことがせめてもの救いです。これはまさに奇跡的、日航のスタッフさんお見事です!
正月早々の大災害と大事故の連続、こんな事は初めてではないでしょうか。
🌠星空ナウ(2024年1月)
2023.12.29|星
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星空ナウ(2024年1月)
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◆ 凍てつく寒空に冬の星座たちが輝く季節です。オリオン座を中心に、おうし座、ぎょしゃ座、ふたご座、こいぬ座、大いぬ座の冬の星座が囲みます。それぞれの星座に色違いの特徴的な一等星が輝き、夜空がとてもきらびやかに見えます。例年活発に活動する「しぶんぎ座流星群」の極大は、1月4日の夕方です。日本では4日未明と5日未明が観察のチャンス、下弦を過ぎた月の影響があるのが少し残念なところです。
日の入り後の空には南西に土星、南に高く木星が見え、中旬にはこの2惑星に月が近づく様子を観察することができます。日の出前の明け方の空には金星、水星が見えます。水星は、12日前後数日が観望のチャンスとなります。
1月04日 下弦の月 (未明に南に見える左半月、朝西空に白い残り月)
1月04日 四分儀座流星群 (三大流星群の一つ、1時間30個程度の流星・経路は短く速い・月の影響あり)
1月06日 小寒(しょうかん) (二十四節季・冬至から15日目、寒気が強くなる。寒の入り)
1月11日 新月(朔) (月と太陽が見かけ重なる。闇夜になり星空観望チャンス)
1月13日 ISSきぼう (△18:1南低空見え始め〜仰角21°〜18:15東南東に消える)
1月14日 ISSきぼう (○19:00西南西に見え始め〜19:02西仰角41°に消える)
1月15日 ISSきぼう (◎18:11南西低空見え始め〜天頂73°〜18:16東北東に消える)
1月16日 ISSきぼう (△19:00西低空見え始め〜19:02北北西仰角21°に消える)
1月17日 ISSきぼう (◎18:10西に見え始め〜北西34°〜18:15北北東に消える)
1月18日 上弦の月 (夕方南の中天に見える半月、欠け側にクレーター綺麗)
1月19日 ISSきぼう (△18:10西北西に見え始め〜北北西15°〜18:14北に消える)
1月20日 大寒(だいかん) (二十四節季最終節で、一年で最も寒くなる頃)
1月26日 満月(望) (日没時東におぼんのような月)
※「ISSきぼう」国際宇宙ステーションは、大阪から見やすい夕方のチャンスのみ記載しました。今月は13〜19日が見やすいチャンス。明るい星が音もなく移動していくように条件により3〜5分間見えます。現在の周回ではほぼひと月半ごとにチャンスが訪れるようです。コツをつかめばスマホの静止画や動画で撮影可能です。・◎高度あり見え方絶好・○まずまず・△低く見ずらいが視界が地平まで開けた場所なら見えるかも。【現在、古川 聡日本人宇宙飛行士が搭乗中です!】
また、別のスターリング衛星が打ち上げのタイミングで夕方よく見られているようです。1〜2等星くらいの人工衛星が10個20個・・と連なって行列飛行する様子は必見です。
※星空の図:国立天文台HPより(大阪の夜空もほぼ同じです)
月齢10.1
2023.12.23|星
今夜の月です。月齢10.1
快晴の空にポッカリ月が良く見えています。昨夜が木星とくっついていましたが、今日は10度以上離れました。
この頃の月面の見ものは、「虹の入江の夜明け」で画像左上の鎌のように曲がった地形です。元々大きなクレーターに溶岩が流れ込んで半分くらいが埋まって残りが外輪山のように残ったと考えられています。その部分に日があたり始めていますので夜明けということになり特に美しい名所になっています。その右下の大きなクレーターはコペルニクス。そして下部たくさんのクレーターの中にミカンのヘタのように周辺に長い光状を伸ばしているのがティコと名付けられたクレーターで、英眼の持ち主なら肉眼でも捉えられると言われています。
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