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夏の終わり、M8干潟星雲
2024.9.6|星
9月5日夕刻、厄介な迷走台風10号騒ぎが終わり、快晴の夏空が戻りました。少しばかり涼しくなって星見日和がそろそろ始まりです。八尾の空は明るくて、とても天の川は見られないのですが、デジタルの力を借りて南中している干潟星雲を写しました。
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干潟星雲(ひがたせいうん、M8、NGC6523)
いて座の南斗六星の近くにある散光星雲で、星雲を南北に横切る帯状の暗黒帯があり、その姿が干潟に似ていることからその名が付けられています。星雲と同じ位置に別の散開星団NGC 6530 も重なってとても美しい眺めです。
🌌星空ナウ(2024年9月)
2024.8.31|星
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星空ナウ(2024年9月)
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◆ 記録的猛暑の夏がやっと過ぎ、宵の空には見なれたベガ・アルタイル・デネブの一等星が形つくる夏の大三角が西に傾き始めます。山や海など空が十分に暗い場所ならば、夏の大三角から南の空さそり座の足元へと続く淡い雲のような天の川をあとしばらく見ることができます。 9月は8日に衝(しょう)となる土星に注目です。衝の位置は月で言えば満月状態その頃の惑星は、一晩中空に見ることができ観察のチャンスが続きます。土星と月が見かけ上最接近する日が17日、この日は中秋の名月です。ここ数年は、中秋の名月と満月が同じ日でしたが、今年は翌日が満月です。また、夜遅くに東の空から木星と火星も昇ってきます。明け方まで、夜空には土星、木星、火星の3惑星が見えています。
◆ 今年、およそ80年の周期で爆発して2等星ほどに明るくなると予想されている「かんむり座の再帰新星T星」が西に低くなり始めます。12月頃には太陽と重なる方向で見えなくなりますので秋の内に爆発!・・と期待しています。
◆ 10月中旬、紫金山アトラス彗星が夕方の西空に肉眼で見られるほどの、まさに「ほうき星」となって見られる可能性があります。報恩講の頃の一週間です。
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9月03日 新月(朔) (月と太陽が見かけ重なる。月明なく闇夜に星がよく見える。)
9月07日 白露(はくろ) (二十四節季・秋の気配が進み始め野の草に露を結ぶ頃)
9月10日 ISSきぼう (◎西南西19:47見え始め〜天頂仰角72°に消える)
9月11日 上弦の月 (夕方南の中天に見える半月、欠け側にクレーター綺麗)
9月11日 ISSきぼう (◎南西18:59見え始め〜南東仰角55°〜東北東19:05に消える)
9月12日 ISSきぼう (△西19:47見え始め〜北西仰角32°〜北19:52に消える)
9月13日 ISSきぼう (◎西南西18:59見え始め〜北西仰角40°〜北東19:05に消える)
9月15日 ISSきぼう (△西19:01見え始め〜北西仰角18°〜北北東19:05に消える)
9月17日 中秋の名月 (今年は満月一日前、ススキやお団子を供えて眺めましょう)
9月18日 満月(望) (日没時東におぼんのような月、部分月食も日本から見えない)
9月19日 彼岸の入 (秋分を中日として前後3日合わせて7日間がお彼岸の期)
9月22日 秋分(しゅうぶん) (二十四節季・太陽が真東から昇り真西に沈み昼夜の時間が同じになる頃)
9月25日 下弦の月 (未明に南に見える左半月、朝西空に白い残り月)
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※「ISSきぼう」国際宇宙ステーションは、大阪から見やすい夕方のチャンスのみ記載しました。今月は10〜15日が見やすいチャンス。明るい星が音もなく移動していくように条件により3〜5分間見えます。現在の周回ではほぼひと月半ごとにチャンスが訪れるようです。コツをつかめばスマホの静止画や動画で撮影可能です。・◎高度あり見え方絶好・○まずまず・△低く見ずらいが視界が地平まで開けた場所なら見えるかも。
また別に、スターリング衛星が打ち上げのタイミングで夕方よく見られているようです。1〜2等星くらいの人工衛星が10個20個・・と連なって行列飛行する様子は必見です。
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※星空の図:国立天文台HPより(大阪の夜空もほぼ同じです)
🌌星空ナウ(2024年8月)
2024.7.31|星
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星空ナウ(2024年8月)
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◆ 宵の空には、ベガ・アルタイル・デネブの一等星が形つくる夏の大三角が天高く見ることができ夏の星座を探す良い目印となります。山や海など空が十分に暗い場所ならば、夏の大三角から南の空さそり座の足元へと続く天の川の淡い光も雲の連なりの様に見ることができます。
10日の夕刻には、月がおとめ座の1等星スピカを隠す「スピカ食」が起こります。南西の低い空ですが注目してみましょう。
15日(14日深夜)には木星と火星が大接近します。未明から明け方にかけて、明るい2惑星の共演が楽しめそうです。
◆12日の夜をピークに、夏の夜空一番の見もの、ペルセウス座流星群が活動します。1時間あたり40個程度、夜半から明け方にかけて条件が良くなりたくさんの流れ星が見られます。今年は月の影響がなく好条件です。
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8月02日 ISSきぼう (△19:59 西に見え始め〜南西仰角13°〜19:57南南西に消える)
8月04日 新月(朔) (月と太陽が見かけ重なる。月明なく闇夜に星がよく見える。)
8月07日 立秋(りっしゅう) (二十四節季・秋立つの意も実際には一年で一番暑い頃)
8月10日 スピカ食 (おとめ座の一等星スピカが20:20〜32分間月に隠される現象)
8月12日 ペルセウス座流星群(夜半から未明にかけ時間5個程度の流れ星が見られる)
8月13日 上弦の月 (夕方南の中天に見える半月、欠け側にクレーター綺麗)
8月20日 満月(望) (日没時東におぼんのような月)
8月22日 処暑(しょしょ) (二十四節季・暑さが終わる意、朝夕に夏の終わりを感じる頃)
8月26日 下弦の月 (未明に南に見える左半月、朝西空に白い残り月)
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※「ISSきぼう」国際宇宙ステーションは、大阪から見やすい夕方のチャンスのみ記載しました。今月は2日が見やすいチャンス。月末の予報が出れば追加します。明るい星が音もなく移動していくように条件により3〜5分間見えます。現在の周回ではほぼひと月半ごとにチャンスが訪れるようです。コツをつかめばスマホの静止画や動画で撮影可能です。・◎高度あり見え方絶好・○まずまず・△低く見ずらいが視界が地平まで開けた場所なら見えるかも。
また別に、スターリング衛星が打ち上げのタイミングで夕方よく見られているようです。1〜2等星くらいの人工衛星が10個20個・・と連なって行列飛行する様子は必見です。
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※星空の図:国立天文台HPより(大阪の夜空もほぼ同じです)
🌠星空ナウ(2024年7月)
2024.7.1|星
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星空ナウ(2024年7月)
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◆ 7月上旬、夏至を少し過ぎたところです。ようやく暗くなった空、東の低い位置に夏の大三角が見えています。上の一番明るいのがこと座のベガ(織姫星)、右下の少し暗いのがわし座のアルタイル(彦星)でいずれも一等星、七夕のお話しに出てくる星たちです。下旬になると、春の大三角は西にぐっと低くなり、反対に天高くまで昇った夏の大三角や南の空のさそり座が見つけやすく、夏を感じる空となってきます。
夜半前には東の空から土星が昇ってきます。土星が南の空に高くなる明け方には、東の空に火星と木星が相次いで現れます。土星は25日に月に隠され「土星食」を起こしますが、白昼、青空の中の現象のため観察には向きません。それよりこれから数年、土星の環の傾きがほぼほぼなくなり串刺しのお団子状態になって見えるのに驚かされます。
◆31日の夜をピークにみずがめ座δ流星群が活動します。8月中旬のペルセウス座流星群ほど活発ではありませんが、1時間あたり5個程度、夜半から明け方にかけて条件が良くなり流星が見られます。今年は下弦の月の影響を受けます。
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7月06日 小暑(しょうしょ) (二十四節季・梅雨明けが近く暑さが増してくる頃)
7月06日 新月(朔) (月と太陽が見かけ重なる。月明なく闇夜に星がよく見える。)
7月08日 ISSきぼう (◎20:34南西に見え始め〜南東仰角45°〜20:40東北東に消える)
7月09日 ISSきぼう (○21:23西に見え始め〜北西仰角27°〜21:28北北東に消える)
7月10日 ISSきぼう (◎20:33西に見え始め〜北西仰角31°〜20:39東北東に消える)
7月11日 ISSきぼう (◎19:45南西に見え始め〜天頂仰角77°〜19:51北東に消える)
7月14日 上弦の月 (夕方南の中天に見える半月、欠け側にクレーター綺麗)
7月22日 大暑(たいしょ) (二十四節季・夏の暑さが本格的になる頃)
7月21日 満月(望) (日没時東におぼんのような月)
7月25日 土星食 (土星が月に隠されるが白昼なのでとても見にくい)
7月28日 下弦の月 (未明に南に見える左半月、朝西空に白い残り月)
7月31日 みずがめ座δ流星群(夜半から未明にかけ時間5個程度の流れ星が見られる)
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※「ISSきぼう」国際宇宙ステーションは、大阪から見やすい夕方のチャンスのみ記載しました。今月は8〜11日が見やすいチャンス。明るい星が音もなく移動していくように条件により3〜5分間見えます。現在の周回ではほぼひと月半ごとにチャンスが訪れるよう北です。コツをつかめばスマホの静止画や動画で撮影可能です。・◎高度あり見え方絶好・○まずまず・△低く見ずらいが視界が地平まで開けた場所なら見えるかも。
また、別のスターリング衛星が打ち上げのタイミングで夕方よく見られているようです。1〜2等星くらいの人工衛星が10個20個・・と連なって行列飛行する様子は必見です。
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※星空の図:国立天文台HPより(大阪の夜空もほぼ同じです)
NGC4565
2024.6.6|星
私たちの銀河系の外にある同様の星の巨大な円盤状の渦巻きです。真上からだと円形に見えますが、真横から見るとこんなふうに直線状に見える見本のような渦巻き銀河です。ちょうどコマを回して真横から見るようなもの、円盤の縁にある暗黒帯が筋状に確認できるのも興味深いところです。
こんなのが明るい八尾の夜空で撮影できるようになり驚きです。
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NGC4565
かみのけ座の渦巻銀河で、地球から約3000万から5000万光年離れている。エッジオン銀河やNeedle Galaxy.と呼ばれている。(ウイキペディア)
🌃星空ナウ(2024年6月)
2024.5.27|星
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星空ナウ(2024年6月)
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◆ 爽やかな5月が過ぎ、梅雨入りの頃となってきました。夕方の星空は冬の星が西に見えなくなり、南に高くしし座やおとめ座、アークトゥルスの明るいうしかい座が天頂に高くなってきました。今年の夏至は6月21日。夏至は、1年の中で夜が一番短くなる日です。日の入り後、空が暗くなった頃には春の星座が西に少し傾いて、東の空にはこと座のベガを先頭に夏の星たちが姿を見せるようになってきました。明け方には、東の低空に火星が、南東の空に土星が見えています。
今月は目立った天文現象はありませんが、惑星と月が近づく様子を楽しみましょう。
◆20日の夕刻、さそり座の赤い一等星、アンタレスが明るい月に隠されます。夏至近くの日没前の明るい空で、満月一日前の月に隠されるのですからいくら一等星とはいえ、とても見にくい現象です。双眼鏡や望遠鏡が必要になるでしょう。大阪では18:30に隠れ、19:09に出てきます。
◆かんむり座が見やすい位置になってきました。80年周期と言われる再帰新星「T CrB」が増光すれば、数日間北極星クラスに輝くはずです。人生に一回です!たぶんこの一年以内には起こるかも。注目。
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6月02日 ISSきぼう (△19:54西に見え始め〜南西仰角16°〜19:58南に消える)
6月05日 芒種(ぼうしゅ) (二十四節季・気温が上がり穀物の種まきをする頃)
6月06日 新月(朔) (月と太陽が見かけ重なる。月明なく闇夜に星がよく見える。)
6月14日 上弦の月 (夕方南の中天に見える半月、欠け側にクレーター綺麗)
6月20日 アンタレスの食(さそり座の一等星が月に隠される。18時30分から19時頃)
6月21日 夏至(げし) (二十四節季・太陽が北側に寄り一年で最も昼の時間の長い日)
6月22日 満月(望) (日没時東におぼんのような月)
6月29日 下弦の月 (未明に南に見える左半月、朝西空に白い残り月)
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※「ISSきぼう」国際宇宙ステーションは、大阪から見やすい夕方のチャンスのみ記載しました。今月は2日が見やすいチャンス。明るい星が音もなく移動していくように条件により3〜5分間見えます。現在の周回ではほぼひと月半ごとにチャンスが訪れるよう北です。コツをつかめばスマホの静止画や動画で撮影可能です。・◎高度あり見え方絶好・○まずまず・△低く見ずらいが視界が地平まで開けた場所なら見えるかも。
また、別のスターリング衛星が打ち上げのタイミングで夕方よく見られているようです。1〜2等星くらいの人工衛星が10個20個・・と連なって行列飛行する様子は必見です。
・
※星空の図:国立天文台HPより(大阪の夜空もほぼ同じです)
こぎつね座の亜鈴状星雲 M27
2024.5.10|星
こぎつね座のM27(亜鈴状星雲)
惑星状星雲のひとつ。ダンベルの姿に似ていることから、あれい星雲と呼ばれています。中心に12等の星があり、かつて新星爆発を起こして今も飛び散るガスが星雲として見えており、大きさは100年間に6.8″拡大しています。ガスの余熱で放つ紫外線によって蛍光灯のように輝き、エメラルドのような独特な色が特徴です。
デジタルの撮影技術の進歩で八尾のように星の見えない光害地でもこのような天体の撮影が可能になりました。驚きです。
撮影:2024.5/10.00h40m
「竹之内隕石落下の地」を訪問
朝来市竹之内地区の「竹之内隕石落下の地」を訪れました。
和田山の町を北に抜け、のどかな山あいの道を進んでいくと次第に谷筋が狭くなり小高い山が迫ってきました。道沿いには所々に集落があり水田には田植え前の準備に忙しそうな村人の姿がありました。
地図をたよりに隕石落下地点に近づくと道傍に大きな看板に「竹之内隕石落下の地」とあり赤い矢印が示されていました。
30メートルほど先の木立の下に目当ての落下地点に立派な石碑がありました。建立して随分年月が経過したのか苔むす石碑文には、明治13年2月18日未明の落下時の様子や、のちに国立博物館の村山先生の調査研究により、科学的に解析された隕石としては日本初の隕石との言われが記されていました。
当時兵庫、大阪、京都などに大音響と共に火球が飛んだと伝わりますが、かつて明治時代にこのような山あいの民家の土蔵に700グラム程の隕石が落ちたのかと、現地では実際にどの様な状況であったのか想像がふくらみます。
判読が難しくなっていますが、往時の様子が碑文となっています。
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