法話・感話

往生道
2025.1.15|法話・感話

◎確かな方向をいただいた人生を「往生道」という

「往生」という言葉ほど誤解されている言葉はありません。「弁慶の立往生」や「往生しまっせ」というギャグがそれです。浄土に生まれ仏と成ることが「死」に直結し、それが「困る」ことになったのでしょう。そもそも「往」の字には、もともと目的地に向かって進んでいくという意味があるのです。往生とは「浄土に生まれよ」という阿弥陀の呼び声に気づいて目覚めの世界の浄土に「往き生まれよう」との方向をいただいた人の生きざまなのです。決して行き詰るのではありません。曽我量深師は「往生とは希望をもって生きること」とも教えられています。人生の確かな方向を持ちたいものです。

春 山川草木、生命が芽吹きだすとき。彼岸に向かい「いのち」にいきる季節のスタートです。

     (出典参考:いのちのことばⅡ) (寺報東光2025/2月)

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