10/1 中秋の名月
2020.9.28|/ 願立寺日記

 

10月1日は中秋の名月のお月見の夜。よく名月は満月と思われますが正確な満月は翌日の

2日。ですから中秋の名月が東の空に昇ってきたのを、よく見ると左下がほんの少し

欠けているのがわかります。

 

お月見は、旧暦8月15日から16日の夜と、日本では旧暦9月13日から14日の夜にも行われ

ます。そのため、お月見で単に「十五夜」、「十三夜」という場合、これらの夜を意味す

ることになります。

月を愛でる慣習は古くからあったようです。日本では縄文時代にさかのぼります。

名月の日に月を鑑賞する風習の始まりは、中国の唐代の頃からということしか分かって

いません。宋代には身分に関わらず街を挙げて夜通し騒ぐ様子が記録されています。

この風習が貞観年間(859-877)の頃、日本の貴族社会に入ってきたといいます。

日本の平安時代の月見は徐々に規模が大きくなり、延喜19年(919)には法皇が日本独自の

十三夜の月見を催されています。当時の日本での月見は詩歌や管弦を楽しみつつお酒を酌み

かわすといった雅味な催しで庶民とは縁のないもだったのでしょう。この頃のお月見は中国、

日本とも宗教的な要素はあまりなく、ただ月を眺めつつ楽しんでいたと考えられるようです。

 

暑い酷暑の夏が終わり、急に涼しくなってきました。お彼岸も過ぎ日に日に夕暮れが早く

なってきています。中秋の名月、月見団子とススキの穂を準備して東の空に昇ってくる

まん丸いお月さまを楽しんで見られてはいかがですか。

 

ps;月の近くに赤く輝く明るい星は、まもなく地球に最接近する「火星」です。

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