日々刻々
世の中は、日々刻々と移り変わっていきます。とにかく早いですね。同じとき、同じ事柄など何一つありません。諸行無常の世界といわれる所以です。
仏教ではものごとは全て縁によって起こり、縁によって滅していくのだと教えます。今此処に、縁によって成り立っている私も、私の心も瞬時に変化し続けているのです。
しかし、その変化し続ける縁を、そのまま事実と受け取ることほど難しいことはありません。人は煩悩を具足するがゆえに、意に添わなければ、怒り・腹立ち・嫉み・妬むという我が心の絵具で描いた地図の中で迷い続けるのです。そして結果は、他を傷つけ、時には我が身も傷つけ、帰り道を見失ってしまうのでしょう。
そんな私に如来は、彼岸の浄土を帰る場所と教え、念仏の一道を帰り道と与えてくださるのです。
※出典参考:「いのちのことばⅡ」