アメリカ皆既日食2017
2017.8.27|

お盆のお勤めのあと、暫くお休みをいただき、お寺を若院に託して

アメリカ大陸で起こった皆既日食を見てきました。

 

ときは2017年8月21日、場所は北米大陸の西部、アイダホ州レクスバーグです。

かつて冬季オリンピックが開催されたソルトレイクシティからさらにバスで

4時間、砂漠気候の中、麦やジャガイモ畑、牧場がひろがる広大な田舎町でした。

 

ダイヤモンドリング

 

午前11時33分、皆既になる直前、太陽の光が少し残ったときに見られる

「ダイヤモンドリンク」とよばれる様子です。そのあとの2分あまりが闇夜になり

ふだん全く見ることができない「コロナ」が黒い太陽のまわりに輝きました。

望遠鏡では無数の流線が入り乱れ、もったいないぐらい「神秘的」の一言でした。

 

コロナ

 

闇夜といっても月明かりのある夜ぐらいの明るさの空でしょうか、空にはコロナをはさんで

金星や木星が見え、少し離れたところにうしかい座の一等星も確かめることができました。

深い漆紺の空にぽっかりとコロナが輝き、地平線360度にわたり夕焼け(日食焼け)

のようなオレンジ色に囲まれ、集まったたくさんの人々の歓声とカメラのシャッター音が

響いていました。

 

皆既中の周辺状況

アイダホ州レクスバーグにて

 

気が付くと真っ赤な紅炎がみえ、太陽の光が戻りはじめる二度目のダイヤモンド

リンクとともに皆既は終了しました。

 

日食は太陽を手で覆うと太陽が見えなくなる、という簡単な事と同じなのですが、

手の代わりに月が宇宙空間で太陽を隠すことから、白昼に一瞬の闇が訪れ、昔から

驚き恐れられてきたのです。

 

科学の発達した現代では月日どころか、分、秒まで正確に計算され予告された通りに

起こります。当たり前のようで不思議な感覚になりました。

 

1サロス後の2035年9月2日には日本の能登から長野を通り水戸に抜ける皆既食が

あります。住職はその時84歳(杖をついてでも?この世におれば)

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